【お急ぎの方へ:この記事の結論】
- ✅ 9割は「待つ」だけで直る:クリーニング2回後に「電源オンで24時間放置」が最強の特効薬です(魔法の時間へジャンプ)。
- ✅ 「黒だけ薄い」の罠:PGBK(顔料)インク特有の詰まりか、用紙設定ミスの可能性大!(黒インクの謎へジャンプ)。
- ✅ その強力クリーニング待った!:廃インク満杯エラー(5B00)を招く「寿命の前借り」行為です(最大のリスクへジャンプ)。
- ✅ 買い替えのサイン:ヘッド一体型でない場合、修理費は15,000円〜。新品を買うべき基準教えます(損益分岐点へジャンプ)。
※この記事では、PIXUSユーザーが二度と迷わないよう、Windows/Mac/スマホ別の操作も含めて、修理屋レベルの知識を完全網羅しています。
「せっかく高い純正インクに交換したばかりなのに、なんで色が薄いの!?」 「インク残量は満タン表示なのに、大事な書類の文字だけがカスカスになっちゃう…」 「写真の肌色が、なぜかゾンビみたいな青色になるんだけど…」
年賀状の印刷期限が迫る年末の夜中や、明日の会議で使う資料を印刷しようとした直前。 「よし、印刷!」と意気込んだ瞬間に、プリンターがそんな反抗期を迎えて、ストレスで頭が真っ白になりそうになった経験、ありませんか?😥
「もしかして、プリンターの寿命…?」 「ハズレのインクを引いちゃった?これ詐欺じゃない!?」 「明日までに提出しなきゃいけないのに、コンビニまで走らなきゃダメ…?」
そんな怒りと不安で爆発しそうになりながら、「キャノン プリンター インクあるのに薄い」「PIXUS 色が出ない 直し方」なんて検索して、このページに救いを求めて来てくれたんじゃないでしょうか。
わかります、すごーくわかります! 私も仕事柄、大量の資料や写真を印刷するので、急ぎの時に限って起きるこの「スジ入り印刷地獄」の絶望感、痛いほどわかります。 特にCanonのプリンターって、繊細で高画質なぶん、一度ご機嫌を損ねると頑固なんですよね…。
「修理に出したら最低でも1週間?」「修理代で新品が買えちゃう?」なんて、お財布の心配までしちゃいますよね。
でも、大丈夫です!諦めないで!
その焦る気持ち、よーくわかります。でも、まだメーカー修理に出す必要はありません!
この問題、実はインクの「ちょっとした物理的な目詰まり」や「設定の勘違い」が原因であることが9割なんです。正しい手順と知識さえあれば、自宅にあるものだけで簡単に直せるんですよ。
この記事は、そんな「プリンターの反抗期」に悩まされているあなたを救うために、元PC周辺機器販売員であり、数え切れないほどのプリンターを蘇生させてきた私が、プロ直伝の解決策をすべて吐き出した「完全バイブル」です🕵️♀️
闇雲に「強力クリーニング」ボタンを連打すると、逆にプリンターの寿命を縮めて再起不能にしてしまう危険性も…。 だからこそ、私と一緒に、一つずつ正しい順番で対処していって、あの鮮やかな印刷結果を取り戻しましょうね!🥰
【Step 0】まずは「物理的なミス」を疑え!灯台下暗しのチェックポイント
「インクが出ない=ヘッドクリーニングしなきゃ!」と焦ってメンテナンスメニューを開く前に、ちょっと待ってください。
実は、高度なメンテナンスや分解洗浄をする以前の、ものすごーく単純な「うっかりミス」が原因だった…というケースが、全体の約2割もあるんです。 これをプロの世界では「ヒューマンエラー」なんて呼びますが、要するに「セットの仕方が甘かっただけ」というオチです。
「まさか私がそんな…」と思うかもしれませんが、念のため、以下の3点だけ確認してみてください。これで直ったら、修理代も時間も浮いて超ラッキーですからね!✨
1. 「オレンジ色の保護テープ」剥がし忘れていませんか?
Canonの純正インク(特に独立型タンクのBCI-381/380シリーズや、FINEカートリッジのBC-345/346シリーズ)を買った時、パッケージから出してすぐにセットしていませんか?
インクカートリッジには、輸送中にインクが漏れないよう、空気穴を塞ぐための「オレンジ色のフィルム」や「オレンジ色のキャップ」がついています。これ、本当に「完全に」剥がしきれていますか?
実はこれ、少しでも糊(ノリ)が残っていたり、Y字型の空気溝(インクタンクの上部にある溝)の途中でフィルムがちぎれて残っていたりすると、「インクタンクの中に空気が入らない」状態になっちゃうんです。
理科の実験と同じで、密閉された容器からは液体が出てきません。 プリンターがいくら「吸え!吸え!」と命令しても、空気が入ってこないので、物理法則としてインクが下に降りてこないのです。
もし「新品に変えた瞬間から全く特定の色が出ない」「最初は出たけどすぐに薄くなった」という場合は、一度インクを取り出して、空気穴(通気口)をスマホのライトで照らしてよーく観察してください。 キラッと光る透明なフィルムの破片が残っていたら、それが犯人です👮♀️ ピンセットなどで優しく取り除いてあげてください。
2. インクタンクの「浮き」と「カチッ」音
インクタンクをセットした時、心からの安心感を感じる「カチッ」という音、聞きましたか?
Canonのプリンター、特にPIXUSシリーズ(TSシリーズ、MGシリーズ)の多くは、インクが正しく奥まで刺さると「赤いLEDランプ」が点灯する仕組みになっています。(※TS3330などのエントリー機はランプがありませんが、手応えがあります)
もし、なんとなく「ヌルッ」と入れただけだと、プリントヘッドとインクタンクの接点が微妙に離れていて、インクが供給されていない可能性があります。
また、Amazonなどで安く売られている「互換インク」を使っている場合、タンクのプラスチック成形が甘く、サイズが微妙〜に違っていて、しっかりハマっているようで実は浮いている…という「接触不良」を起こしていることも多々あります。
一度全てのインクを取り外して、再度「親指に魂を込めて」カチッと音がするまでセットし直してみてください。 これだけで、プリンターが「あ、インク来たわ!」と認識して、ウィーンガシャン!とインク供給動作を始め、復活することがよくありますよ👍
3. プリンターの設置場所、「寒すぎ」ませんか?
これは冬場に多いトラブルです。 インクは液体なので、気温が下がると「粘度」が高くなります。つまり、ドロドロになって流れにくくなるんです。
もし、暖房のない寒い部屋(10℃以下など)にプリンターを置いている場合、インクが硬くなってヘッドからうまく噴出されていない可能性があります。 人間だって寒いと動きが鈍くなりますよね?プリンターも同じなんです。
部屋を暖かくして、プリンター自体の温度が常温に戻るまで少し待ってから印刷してみてください。これだけで解決すること、意外と多いんですよ!⛄️☀️
【診断】現状を把握するための「ノズルチェックパターン印刷」
物理的なミスがないなら、次はソフトウェア的なアプローチ、つまり「治療」のフェーズに入ります。
でも、いきなり手術(クリーニング)はしません。 まずはレントゲンを撮るように、「どの色が、どのくらい詰まっているのか」「そもそもインクが出ているのか」を正確に見極める必要があります。
これを飛ばして闇雲にクリーニングするのは、お腹が痛いのに頭痛薬を飲むようなものですからね!💊
ノズルチェックパターンの出し方(全デバイス対応)
「やり方がわからない!」という方のために、デバイス別の操作方法をまとめました。
▼Windows 10 / 11 の場合
- スタートボタンの設定(歯車)>「Bluetoothとデバイス」>「プリンターとスキャナー」を開きます。
- お使いのCanonプリンターをクリックします。
- 「プリンターのプロパティ」をクリックします。(※「プロパティ」ではなく「プリンターのプロパティ」です!)
- 「ユーティリティ」または「メンテナンス」タブを選び、「ノズルチェックパターン印刷」をクリックします。
▼Mac (macOS) の場合
- アップルメニュー >「システム設定(または環境設定)」を開きます。
- 「プリンタとスキャナ」を選び、お使いのプリンターを選択します。
- 「オプションとサプライ」>「ユーティリティ」>「プリンタユーティリティを開く」をクリックします。
- プルダウンメニューから「ノズルチェック」を実行します。
▼プリンター本体パネル(液晶ありモデル)の場合
- ホーム画面から「セットアップ(歯車アイコン)」または「メンテナンス(工具アイコン)」をタップします。
- 「メンテナンス」を選びます。
- 「ノズルチェックパターン印刷」を選び、「はい」をタップします。
※A4の普通紙を1枚セットするのを忘れずに!(裏紙でもOKです)
印刷結果の判定方法:ここを見るのがプロの目!
ガガーッという音と共に吐き出された、階段状の網目模様(パターン)を見てください。ここで運命が分かれます。
- 🟢 正常: 全ての色で網目が欠けることなく、きれいに印刷されている。→ インク詰まりではありません!原因は「用紙設定」か「元画像」です。(設定ミスへジャンプ)
- 🟡 軽度の詰まり: 特定の色(例えばマゼンタだけ)に白い横線が入っている、あるいは網目が途切れている。→ 治療可能です! 通常クリーニングで直る可能性が高いです。
- 🔴 重度の詰まり: 特定の色が全く印刷されていない(空白になっている)。→ 集中治療が必要です! これから解説する手順をしっかり踏む必要があります。
もし「PGBK」と書かれた一番上の太い黒色の帯だけが出ない場合は、顔料インク特有の頑固な詰まりです。 逆に、「C(シアン)」「M(マゼンタ)」「Y(イエロー)」の色味が変な場合は、どこか一色が完全に詰まっているか、インクカートリッジの中で色が混ざってしまっている可能性があります。
この結果パターンを捨てずに、手元に置いておいてください。これが治療の経過観察に必要になります!
【治療】Canonプリンター回復の鉄則手順(ここが重要!)
ここからが本番です。詰まりを解消するための具体的なアクションプランをお伝えします。
超重要なので先に言っておきますが、「強力クリーニング」はいきなり連打しないでください! それはプリンターの寿命を縮める「自殺行為」になりかねません😱 まずは焦らず、以下の「ゴールデンルール」に従ってください。
ステップ1:通常の「クリーニング」を実行する
ノズルチェックで「欠け」や「スジ」があった場合、まずは優しく通常の「クリーニング」を行います。
これは、インクを少しだけ強めに吸い出すことで、ヘッドの先端で乾燥して固まったインクや、邪魔な気泡を吸い取る作業です。 人間で言うところの「うがい」みたいなものですね。
- 「メンテナンス」メニューから「クリーニング」を選択します。
- 「全色」または「異常がある色(ブラック/カラー)」を選択して実行します。
- 動作音が止まったら、必ずもう一度「ノズルチェックパターン」を印刷して改善を確認します。
※ここでのポイントは、「全色やる必要はない」ということ。黒だけ悪いなら、インク節約のために「ブラックのみ」を選びましょう!
ステップ2:クリーニングは「2回」まで繰り返す
ここが運命の分かれ道です。 1回目のクリーニングで直らなかったら、もう一度、通常の「クリーニング」を行ってください。
しかし、2回連続でやっても改善しない場合は、そこでストップしてください!✋
「えっ、直るまでやり続けちゃダメなの?」って思いますよね。 でも、3回、4回、5回…と連続でクリーニングを連打しても、その場では直らない確率が高い上に、以下のデメリットしかありません。
インクの大量消費:クリーニング1回で、A4カラー印刷数十枚分のインクを使います。
ヘッドへの負荷:無理に吸い出すと、ヘッドに熱がこもって逆に破損の原因になります。
廃インクパッドの消費:捨てたインクを溜めるスポンジの寿命を縮めます。
2回やってダメなら、「硬い汚れ」だと判断して、次の「魔法」を使います。
ステップ3:【魔法の時間】電源を入れたまま24時間放置する
ここが、多くのユーザーが知らない、しかし修理の現場でも使われる最も効果的な「プロの知恵」です。
2回クリーニングしてもダメな場合、プリンターの電源を入れたまま、何もせず一晩(約24時間)放置してください。 (※オートパワーオフ設定がある場合は、電源が切れてもコンセントが刺さっていればOKですが、できればオンのままが理想です)
「え、放置?それで直るの?」って疑いたくなりますよね(笑)。 でもこれには、ちゃんとした科学的な理由があるんです。
💡 なぜ「放置」で直るのか?(科学的根拠)
クリーニングを行うと、ヘッドの中に新しいフレッシュなインクが呼び込まれます。
この状態で時間を置くと、新しいインクに含まれる「溶剤成分」が、ヘッドの先端でガチガチに固まった古いインクにじわじわと浸透し、汚れを化学的に「ふやかす」ことができるんです。
お鍋のこびりついた汚れを、洗剤とお湯につけて一晩置く(つけ置き洗い)のと同じ原理です! 無理にゴシゴシ(連続クリーニング)するよりも、時間を置いて化学の力でふやかした方が、翌日あっさりとポロッと取れることが多々あるんです。
「待つ」ことも、立派な修理作業の一つ。 焦る気持ちを抑えて、果報は寝て待ちましょう😴 翌日、もう一度ノズルチェックを出すと、驚くほど綺麗に出ることがありますよ!
「強力クリーニング」を使うべきタイミングと最大のリスク
24時間放置して、翌日もう一度ノズルチェックをしたけれど…まだ直らない。 あるいは、特定の色が全く出ないまま。
ここで初めて、最終手段である「強力クリーニング(ディープクリーニング)」の封印を解く時が来ました。 名前からして強そうですよね。でも、これを使うときは「覚悟」が必要です。
強力クリーニングとは何か?
通常のクリーニングよりも遥かに強い吸引力で、強力なポンプを使ってヘッド内のインクを強制的にズボボボッ!と吸い出す機能です。 頑固な詰まりや、インク経路に入り込んだ気泡を抜くには効果的ですが、その代償も大きいんです。
以下の表に、通常版と強力版の違いをまとめました。これを見れば、なぜ私が「連打するな」と言ったか分かるはずです。
■ クリーニングと強力クリーニングの比較表
| 特徴 | 通常クリーニング | 強力クリーニング |
|---|---|---|
| 目的 | 軽度のカスレ、スジの解消、うがい | 頑固な詰まり、気泡抜き、重治療 |
| インク消費量 | 少量 | 極めて多い(インク残量がガクッと減ります) |
| 廃インクへの影響 | 少ない | 寿命を一気に縮める(リスク大) |
| 推奨頻度 | 必要に応じて随時 | 年1〜2回レベル(最終手段) |
強力クリーニングの実行手順と注意点
- 「メンテナンス」メニューから「強力クリーニング」を選択します。
- 実行後、ノズルチェックパターンを印刷します。
- これでもダメな場合、もう一度だけ強力クリーニングを行います。(※必ず間隔を空けて!)
- それでもダメなら、再度24時間放置します。
これ以上はやらないでください。強力クリーニング2回+放置で直らなければ、それはもう「インク詰まり」のレベルを超えて、ヘッド自体の故障(寿命)である可能性が極めて高いです。
⚠️ 恐怖の「廃インク吸収パッド」満杯エラー(5B00)
強力クリーニングを連打してはいけない最大の理由は、インク代の問題だけではありません。
吸い出した大量のインクは、プリンターの底にある「廃インク吸収パッド」というオムツのような巨大なスポンジに捨てられます。
このスポンジが満杯になると、「エラーコード:5B00(インク吸収体が満杯です)」という表示が出て、メーカーによる修理交換(または買い替え)をするまで、スキャナー機能すら含めて一切動かなくなります。
強力クリーニングは、このプリンターの余命を一気に削る行為だと認識してくださいね😨
【重要】「黒だけ薄い」場合に疑うべき2つの罠
「カラーは綺麗に出るのに、文章(黒)だけが薄い・出ない!」 「逆に、写真は綺麗なのに、宛名印刷だけスジが入る!」
このパターン、実はCanonプリンターで一番多い悩みなんです。 なぜなら、Canonのプリンターには「2種類の黒」が搭載されているからです。(※5色・6色インクモデルの場合)
罠1:PGBK(顔料)とBK(染料)の違い
インクカートリッジを見てください。太い「PGBK」と、細い「BK」がありませんか?
PGBK(顔料ブラック):
用途:文書印刷、宛名印刷、普通紙コピー
特徴:水に強く、文字がくっきりする。しかし、粒子が粗いため非常に詰まりやすい。
BK(染料ブラック):
用途:写真印刷、光沢紙
特徴:色が鮮やか。詰まりにくい。
「文書だけ薄い」場合、この「太い方のPGBK」が詰まっています。 この顔料インクは、一度乾燥して固まると石のように硬くなる性質があり、通常のクリーニングではなかなか溶けません。 この場合こそ、前述した「24時間放置(つけ置き)」が最も効果を発揮します。
罠2:用紙設定のミス(これが盲点!)
インクは詰まっていないのに薄い場合、これが犯人です。
印刷する時、PCの画面で「用紙の種類」は何になっていますか? もし、普通紙に印刷するのに「光沢紙」設定になっていたり、逆に写真用紙なのに「普通紙」設定になっていたりすると、プリンターは使うインク(PGBKかBKか)を間違えたり、インクの吹き出し量を制限したりします。
特に多いのが、「きれい」モードにしすぎてPGBKが使われていないケースや、「下書き」モードになっていてインクを節約しすぎているケースです。
一度、印刷設定の「基本設定」タブで、「用紙の種類:普通紙」「印刷品質:標準」に戻してから印刷してみてください。 これだけで「あ、濃くなった!」と解決することがよくありますよ!😲
インクの種類と構造を知れば対策が変わる(PIXUSの基礎知識)
ここまでやっても直らない…。 そんな時は、あなたのプリンターが「どのタイプのインクを使っているか」で、次の選択肢(修理か買い替えか)が変わってきます。
Canonの家庭用プリンター(PIXUS)には、大きく分けて2つの流派があるのをご存知ですか?
1. 一体型インクカートリッジ(FINEカートリッジ)
エントリーモデル(TS3330、TS3530、MG3630など)に多い、黒とカラーの2つだけを入れるタイプです。
▼特徴 インクタンクとプリントヘッド(インクを吹く場所)が一体化しています。
▼トラブル対策:【買い替えで100%解決】 これがこのタイプの最大の強みであり、唯一のメリットです! ヘッドクリーニングで直らない場合、新しいインクカートリッジに買い替えるだけで、詰まりトラブルが100%解決します。 なぜなら、インクを変える=ヘッドも新品に交換することになるからです。 インク代は少し高いですが、修理に出す必要はありません。悩む時間がもったいないので、サクッと新品のインクを買っちゃいましょう!🛒
2. 独立型インクタンク
ミドル〜ハイエンドモデル(TS8530、TS8430、XKシリーズなど)に多い、5色や6色のインクを一本ずつ入れるタイプです。
▼特徴 色ごとにタンクが分かれていて、プリントヘッドはプリンター本体側に固定されています。
▼トラブル対策:【ヘッド洗浄が必要】 インクを変えても、詰まっている「ヘッド」は古いままです。なので、インク交換では直りません。 今回紹介しているような丁寧なクリーニング作業で、なんとかヘッドを蘇らせる必要があります。 それでもダメなら、メーカー修理か、ヘッドの買い替え(部品保有がある場合)になります。
それでも直らない場合の「禁断の荒療治」と「代替案」
「もう保証期間も過ぎてるし、捨てるくらいなら壊れてもいいから試したい!」 「修理代に15,000円も出せない!」
そんな勇気あるチャレンジャーのために、メーカー保証外の「裏技」も紹介しておきます。 ※ここから先は完全に自己責任でお願いします!失敗してトドメを刺しても泣かないでくださいね!💦
1. 洗浄カートリッジを使用する
Amazonや楽天で売っている「洗浄用カートリッジ」を使用します。 インクの代わりに強力な洗浄液が入ったカートリッジをセットし、クリーニングを行うことで、内部の固着インクを溶かす方法です。 互換インクメーカーなどが販売していて、数百円〜千円程度で試せるので、修理に出すよりは安上がりです。 (※効果は「運次第」です。完全に固着している場合はこれでも溶けません)
2. プリントヘッドの「丸洗い」(取り外せる機種のみ)
Canonの一部の機種(iP7230や古いMGシリーズ、一部のTSシリーズ)では、レバー操作でプリントヘッド自体をガボッと取り外すことができます。
- プリントヘッドを取り外す(機種によります)。
- ぬるま湯(40度〜50度程度)を用意する。
- ヘッドのノズル部分(銀色のところ)だけをお湯に浸し、固まったインクが溶け出すのをじっと待つ。お湯が黒くなったら交換する。
- 完全に、完全に、最低でも2日間は乾燥させてから戻す。
※最重要注意点: 電子基板部分(裏側の金色の端子や緑の基板)を濡らさないように細心の注意が必要です。 もし水分が残ったままプリンターにセットして電源を入れると、ショートしてプリンターのメイン基板が一発で死にます☠️(これをやると電源すら入らなくなります)。 本当に「ダメ元」の最終手段です。
買い替えの損益分岐点:いつ諦めるべき?
いろいろ手を尽くしてもダメだった場合。 「修理に出すべきか、買い替えるべきか」悩みますよね。
元販売員の視点から、ズバリ「損益分岐点」をお教えします。
修理費用の相場
Canonのインクジェットプリンターの一律修理料金は、機種によりますが、だいたい以下の通りです。
エントリーモデル:修理対応なし(買い替え推奨)
スタンダードモデル:約11,000円〜14,000円
ハイエンドモデル:約17,000円〜19,000円
送料:引取修理サービスを使うと+3,300円
つまり、修理には最低でも約15,000円〜20,000円かかります。 しかも、修理に出している間(1週間〜10日)はプリンターが使えません。
新品を買ったほうがいいケース
購入してから5年以上経っている:他の部品も寿命です。
今のプリンターの購入価格が2万円以下だった:修理費の方が高くなります。
インクコストを下げたい:最新の「ギガタンク(Gシリーズ)」などは、本体は高いですがインク代が劇的に安いです。
もし、今のプリンターに特別な愛着がないのであれば、修理費で新しいプリンター(しかもインク付き!)を買ったほうが、将来的には絶対にお得です。 最近のモデル(TS8530以降など)は、Wi-Fi接続も簡単になっていますしね!
まとめ:Canonプリンターを長く使うために
長文にお付き合いいただき、本当にありがとうございました! インクがあるのに印刷が薄いトラブル、本当に厄介ですが、正しい手順を踏めば、軽度の詰まりなら多くの場合は復活します。
最後に、今回のトラブルシューティングの極意と、今後詰まらせないための予防策をおさらいしておきましょう。
✅ インク詰まり解消の完全フロー
- まずは物理チェック: オレンジテープの剥がし忘れ、セットの浮き、部屋の温度を確認!
- 基本は通常掃除: クリーニングは連続2回まで。それ以上はインクとお金の無駄。
- 「待つ」が特効薬: クリーニング後に24時間放置。これが最強の化学的解決策。
- 最後の手段: 強力クリーニングは廃インクタンクの寿命を削る覚悟で、回数制限を守る。
プリンターは精密機械であると同時に、インクという「液体」を扱うアナログな道具でもあります。 長期間使っていなかった場合、インクが乾燥するのはある意味避けられない自然現象なんですよね。
これを防ぐための最良のメンテナンスは、高価な洗浄液を買うことではありません。 「週に1回、何でもいいので1枚カラー印刷をする」ことです。
ウェブページでも、クーポンの画面でも何でも構いません。 定期的に全色のインクを通してあげることで、ヘッドの中のインクが常にフレッシュな状態になり、乾燥を防ぎ、いざという時の「出ない!😱」を99%防ぐことができますよ。
この記事の手順で、あなたのCanonプリンターが鮮やかな色を取り戻し、年賀状も資料もバッチリ印刷できるようになることを、心から願っています! それでも直らなければ…その時は「よく頑張ったね」とプリンターを労ってあげて、新しい相棒(新品)を迎えてあげてくださいね。
頑張ってトライしてみてください!応援しています!💪✨


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