M1/M2/M3 MacにParallels DesktopでWindows 11 (ARM版) をインストールする方法とライセンス認証

 

「念願のM3 MacBook Airを買った！これでカフェでの仕事も捗るぞー！」

…そう思ってウキウキしていたのに、仕事で必須のあのWindowsソフトを入れようとした瞬間、画面に表示された「このMacではBoot Campアシスタントを使用できません」という冷酷なメッセージ。

 

「え…？嘘でしょ…？」

「仕事で絶対に必要なのに…Mac買い替えた意味ないじゃん…」

その瞬間の、血の気が引くような感覚。背筋がスッと寒くなるあの絶望感。

わかります、痛いほどわかります！😭

 

私も長年のIntel Macユーザーだったので、M1 Macに乗り換えた当日、同じ絶望を味わいました。

「仮想化？ARM？なんか難しそうだし、動作も遅いんでしょ…？」

「やっぱりWindows PCをもう一台買わないとダメなのかな…」なんて、本気で返品を考えたりもしました。

 

 

この記事は、そんな「Windows難民」になってしまったMacユーザーのあなたを救うために書き上げました。

単なるインストール方法だけではありません。

プロのライター兼エンジニアである私が実践している「Macの動作を重くしない設定」や「Windowsを汚さないバックアップ術」まで、徹底的に、これでもかというほど詳しく解説します🕵️‍♀️

 

かなり長い記事になりますが、これを読み終わる頃には、あなたのMacは「Macの使いやすさ」と「Windowsの互換性」を兼ね備えた、最強のマシンに生まれ変わっていますよ！

私と一緒に、一つずつ不安を解消していきましょうね！🥰

 

 

【基礎知識】なぜ今までのやり方が通用しない？Appleシリコンの壁

 

まずは、敵（？）を知ることから始めましょう。

「なんで急にBoot Campが使えなくなったの？」という疑問をクリアにしておくと、この後の設定の意味がスッと頭に入ってきますよ！

「言葉」が通じない？ARMアーキテクチャの衝撃

 

従来のMac（Intelチップ搭載）は、実は中身がWindows PCと同じ「x86（インテル系）」というルールで動いていました。

だから、Boot Campを使って「中身を入れ替える」ことが簡単にできたんです。

でも、Appleが独自開発した「M1/M2/M3チップ（Appleシリコン）」は、iPhoneやiPadと同じ「ARM（アーム）アーキテクチャ」という、全く別のルールで設計されています。

• Intelチップ (x86): 複雑な計算が得意な、力持ちの外国人。
• Appleシリコン (ARM): 省電力で超高速な、身軽な日本人。

 

この二人は、話す言葉（命令セット）が全然違います。

だから、従来のWindows（x86版）をそのまま持ってきても、「何言ってるか分からないよ！」となって、インストールすらできない状態になってしまったんです😢

そこで登場する救世主「Parallels Desktop」と「Windows 11 ARM版」

 

この問題を解決するために必要なのが、以下の2つの要素です。

1. Windows 11 (ARM版): Microsoftが作った、「ARMチップの言葉がわかる」特別なWindows。
2. Parallels Desktop: Macの中でWindowsを動かすための「仮想的なパソコン（部屋）」を作ってくれるソフト。

 

「えっ、ARM版のWindowsなんてあるの？それって普通のソフト動くの？」

ここ、すごく心配ですよね。

結論から言うと、「驚くほど動きます」。

Windows 11 (ARM版) には、従来のアプリ（exeファイル）をリアルタイムで翻訳して動かす「エミュレーション機能」が搭載されています。

これが本当に優秀で、Officeも、Chromeも、古い会計ソフトも、ほとんどのものが「ARM版であることを意識せずに」普通に使えちゃうんです✨

無料の「UTM」や「VMware」じゃダメなの？

 

「Parallelsって有料ですよね？無料のUTMとかじゃダメなんですか？」

この質問、本当によくいただきます。節約したい気持ち、すごくわかります！

でも、仕事やメイン環境として使うなら、悪いことは言いません。Parallels一択です。

その理由を比較表にしました。

 

無料のUTMは素晴らしいソフトですが、3Dアクセラレーション（GPU）が効かないため、Windowsの画面描画がどうしてもカクつきます。

また、設定がコマンド操作だったりして、トラブルが起きた時に自己解決できるスキルが必要です。

「道具にお金を使うか、トラブル解決に時間を使うか」。

私は、時は金なりと考えて、迷わずParallelsをお勧めしています😊

【準備編】Macのスペック確認とParallelsエディションの選び方

 

導入前に、あなたのMacがWindowsを受け入れる準備ができているか確認しましょう。

ここを適当にすると、後で「重くて使い物にならない！」なんてことになりかねません💦

メモリ（RAM）8GBでも大丈夫？16GB必要？

 

これが一番多い質問です。

Parallels Desktopは、Macのメモリの一部を借りてWindowsを動かします。

• Macのメモリが8GBの場合:
  • Windowsへの割り当て：4GB程度が限界。
  • 動作：Officeソフトやブラウザ閲覧なら動きます。ただ、Mac側でAdobeソフトなどを同時に開くと、全体的にモッサリする可能性があります。
  • 結論：「工夫すれば使える」レベル。
• Macのメモリが16GB以上の場合:
  • Windowsへの割り当て：6GB〜8GB割り当てても余裕。
  • 動作：MacもWindowsもサクサク！ストレスフリーです。
  • 結論：「超快適」レベル。

 

もしこれからMacを買うなら、絶対に16GB以上をお勧めしますが、すでに8GBのMacをお持ちの方も安心してください。

後述する「チューニング設定」で、8GBでも快適に動かすコツを伝授しますからね！💪

Standard Edition vs Pro Edition：どっちを買うべき？

 

Parallelsには「Standard（標準）」と「Pro」の2種類があります。

価格差があるので迷いますが、判断基準はシンプルです。

 

一般ユーザーの9割は、**「Standard Edition」**で幸せになれます。

Pro版はサブスクリプション（年額払い）のみですが、Standard版には「買い切り（永続ライセンス）」もあります。

ただし、ParallelsはmacOSのアップデートに合わせて毎年バージョンアップするので、結局サブスクの方が安上がりだったりすることも…。

私は、常に最新のmacOSに対応してくれる安心感から、サブスク版を使っています😊

【実践編】10分で完了！Parallels Desktop導入完全ガイド

 

お待たせしました！いよいよインストール作業に入ります。

「難しそう…」と身構える必要はありません。クリックしていくだけで終わります（笑）。

ステップ1：Parallels Desktopのインストール

 

1. Parallels公式サイトからインストーラー（.dmgファイル）をダウンロードします。
2. ダウンロードフォルダにある「Install Parallels Desktop.dmg」をダブルクリックします。
3. 箱のアイコン「Parallels Desktopのインストール」をダブルクリック。
4. 「インターネットからダウンロードされたアプリです。開いてもよろしいですか？」と聞かれるので、「開く」をクリック。
5. 使用許諾契約書が表示されるので、「同意する」をクリック（読む人は少ないですが…一応目を通しましょうね😅）。
6. Macのログインパスワード（指紋認証Touch IDでもOK）を入力して、インストールを許可します。

 

これで土台となるソフトが入りました。ここまでは普通のMacアプリと同じですね！

ステップ2：Windows 11の全自動インストール（ここが凄い！）

 

インストールが終わると、「インストールアシスタント」という画面が立ち上がります。

ここで感動的なのが、Windows 11のISOファイルを自分で探す必要がないことです。

1. 画面に大きく「Windows 11を入手」と表示されています。
2. その下の「Windowsのインストール」ボタンをクリックします。
3. すると、Parallelsが自動的にMicrosoftのサーバーにアクセスし、最適なWindows 11のダウンロードを開始します。

 

ここから数分〜十数分（回線速度によります）、待ち時間です。

コーヒーを淹れるなり、ストレッチをするなりしてリラックスしてください☕️

 

ステップ3：セットアップ完了とアカウント作成

 

ダウンロードとインストールが終わると、画面に「インストールが完了しました」と表示され、クリックするとWindows 11のデスクトップ画面がフワッと現れます。

「えっ、もう終わり！？」

はい、終わりです。拍子抜けするほど簡単ですよね（笑）。

Parallels経由でインストールした場合、Windowsの初期設定（OOBE）の多くがスキップされ、自動的にパスワードなしの「ローカルアカウント」でログインした状態になります。

これですぐに使い始められますが、必要であれば後から「設定」→「アカウント」でMicrosoftアカウントにサインインしてくださいね。

【重要】Windows 11のライセンス認証と「種類の謎」を解明

 

ここが一番のつまずきポイントです。

Windows 11が起動したものの、画面右下に「Windowsのライセンス認証を行ってください」という透かし文字が出ていませんか？

また、「設定」画面を開くと「ライセンス認証されていません」と怒られますよね💦

Q. ARM版専用のライセンスを買わないといけないの？

 

A. いいえ、不要です！

ここを勘違いして「ARM版 Windows ライセンス」で検索して、怪しいサイトに辿り着いてしまう方が多いので注意してください。

Microsoftの規約上、通常のWindows 11（x64版用として売られているもの）のプロダクトキーは、ARM版でも共通で使用可能なんです。

つまり、Amazonや家電量販店で売っている「普通のWindows 11 Home/Pro」を買えばOKです！

【表で比較】どのライセンスを買えばいい？

 

「パッケージ版？DSP版？オンラインコード？どれが違うの？」

ややこしいライセンスの種類を、Parallelsユーザー視点で整理しました。

 

結論として、これから買うなら「オンラインコード版」が一番手軽でオススメです。

DSP版は少し安いですが、仮想環境（Parallels）ではハードウェアの構成がコロコロ変わったと認識されることがあり、ライセンス認証が外れるトラブルが起きやすいので避けましょう🙅‍♀️

ライセンス認証の手順

 

1. Amazonなどで「Windows 11 Home オンラインコード版」を購入し、プロダクトキー（25桁の英数字）を控えます。
2. Parallels上のWindows 11で、「設定」→「システム」→「ライセンス認証」を開きます。
3. 「プロダクトキーを変更する」の横の「変更」ボタンをクリック。
4. キーを入力して「次へ」。

 

これで「Windowsはライセンス認証されています」と表示されれば、晴れてあなただけのWindows環境の完成です！🎉

【プロ直伝】重いMacをサクサクに！必須のチューニング設定

 

インストールお疲れ様でした！…と言いたいところですが、ここからが本番です。

デフォルトの状態でも使えますが、そのままだとMacのバッテリーを無駄に消費したり、Mac側の動作が重くなったりすることがあります。

プロが必ずやっている「チューニング設定」を全部教えちゃいますね！🤫

1. CPUとメモリの割り当てを「手動」で最適化する

 

Parallelsは親切なので「自動」で設定してくれますが、これが少しお節介なことがあります。

特にMacのメモリが8GBの人は、ここを必ずチェックしてください！

1. Windowsをシャットダウンします（起動中はいじれません）。
2. Parallelsのコントロールセンター（Windowsのサムネイル一覧）で、右上の歯車アイコン（設定）をクリックします。
3. 「ハードウェア」タブの「CPUおよびメモリ」をクリックします。
4. 「手動」を選択します。

 

▼ 推奨設定値

• メモリ8GBのMac: プロセッサ「2」、メモリ「3GB 〜 4GB」
• メモリ16GBのMac: プロセッサ「4」、メモリ「6GB 〜 8GB」

 

ポイントは「Mac側のメモリを半分以上残すこと」です。

Mac側のメモリが不足すると、Mac全体の動作がカクつき、結果としてWindowsも遅くなるという悪循環に陥ります。

「Windowsには4GBあれば十分動く」と割り切るのが、快適さの秘訣ですよ！💡

2. フォルダ共有設定を見直す（デスクトップが汚れる問題）

 

Parallelsの初期設定では、Macのデスクトップにあるファイルが、そのままWindowsのデスクトップにも表示されるようになっています。

便利なんですが、Macのデスクトップが散らかっていると、Windowsのデスクトップもアイコンだらけになって「うわぁ…」ってなりますよね（笑）。

これを解除しましょう。

1. 設定画面の「オプション」タブ → 「共有」をクリックします。
2. 「MacのユーザーフォルダをWindowsと共有する」のチェックは入れたままにします（これがないとファイル移動が不便なので）。
3. その下の「カスタマイズ」ボタンをクリックします。
4. 「デスクトップ」のチェックを外します。

 

これで、MacとWindowsのデスクトップが分離され、それぞれの環境をスッキリ保てます✨

3. トラックパッドの操作感をMacに合わせる

 

Windows上でのスクロール方向が、Macと逆になっていて「使いにくい！」とイライラしていませんか？

1. 設定画面の「ハードウェア」タブ → 「マウスとキーボード」をクリックします。
2. 「マウス」の設定で「スクロール方向を逆にする」にチェックが入っているか確認します。

 

これで、Macと同じ「ナチュラルなスクロール（指を上に動かすと画面が下に動く）」になりますよ。

4. バックアップの鉄則「スナップショット」を活用する

 

Windowsを使っていると、変なソフトを入れて調子が悪くなったり、ウイルスに感染したりするリスクがあります。

そんな時に、ドラえもんのタイムマシンのように「調子が良かった時の状態」に一瞬で戻せる機能、それが「スナップショット」です。

• 使い方: Windowsを使っている時に、MacのメニューバーのParallelsアイコン → 「処理」 → 「スナップショットを作成」をクリック。
• タイミング: Windows Updateの前や、新しいソフトを入れる前にポチッと押しておくだけ。

 

これさえあれば、Windowsが壊れても「スナップショットを復元」するだけで、数秒で元通り。

MacのTime Machineバックアップとは別に、この機能を活用することで、最強の安全性を手に入れられます🛡️

【魔法の機能】「Coherenceモード」でWindowsの存在を消す

 

Parallels Desktopを使う最大のメリット、それが「Coherence（コヒーレンス）モード」です。

直訳すると「一体化」という意味ですが、これが本当に魔法なんです。

デスクトップの壁紙が消える！？

 

通常、仮想マシンというと「Macの画面の中に、Windowsの画面（四角い枠）がある」状態をイメージしますよね。

でも、Coherenceモードをオンにすると、Windowsのデスクトップ背景（壁紙）が透明になって消えます。

そして、Windowsで開いているExcelやブラウザのウィンドウだけが、Macのデスクトップ上にフワッと浮かび上がるんです。

 

まるで「Mac版のOfficeを使っている」かのような感覚で、Windows版のOfficeが使える。

この「境界線を感じさせない」体験こそが、多くのMacユーザーがParallelsから離れられない理由なんです😍

切り替えは簡単。

メニューバーの「表示」→「Coherenceモードにする」を選ぶだけ。

元に戻したい時は、メニューバーの赤いParallelsアイコンをクリックして「Coherenceモードの終了」を選んでくださいね。

【トラブル解決】よくある質問と対処法 (Q&A)

 

最後に、Parallelsを使っているとぶつかりがちな壁と、その乗り越え方をまとめておきます。

困った時はここを辞書代わりに使ってくださいね！

Q1. ネットに繋がらない！

 

A. 設定の「ネットワーク」を確認しましょう。

基本的には「共有ネットワーク（推奨）」になっていれば繋がるはずですが、会社のVPNなど特殊な環境の場合は「ブリッジネットワーク」に変更する必要があります。

それでもダメな場合は、Windows側で「ネットワークのトラブルシューティングツール」を実行してみてください。

Q2. USBメモリや外付けHDDが認識されない

 

A. Parallelsは、USB機器を挿した時に「Macに接続しますか？Windowsに接続しますか？」と聞いてくる設定になっています。

もしMacに接続されてしまった場合は、以下の手順でWindows側に奪い取れます。

1. メニューバーの「デバイス」→「USBとBluetooth」を開く。
2. 接続したい機器の名前をクリックしてチェックを入れる。

 

これでUSB機器がWindows側に直結されます。使い終わったらチェックを外してMacに返してあげてくださいね。

Q3. ゲーム（Apex, Valorant, 原神など）は動く？

 

A. 残念ながら、動かないものが多いです…。

Parallels上のWindowsは「ARM版」なので、強力なアンチチートツール（Vanguardなど）が組み込まれているオンラインゲームは、アーキテクチャの違いにより起動しません。

ドラクエ10やFF14などのMMORPG、Steamにある軽量なインディーゲーム、古いPCゲームなどは結構動きますが、「最新のFPSをガッツリやりたい！」という場合は、素直にゲーミングPCを買うか、GeForce Nowなどのクラウドゲーミングサービスの利用をお勧めします🎮

Q4. Macのバッテリー消費が早くなった気がする…

 

A. はい、それは仕様です😅

Windowsという巨大なOSを裏で動かしているので、どうしても電気を使います。

外出先でバッテリーを長持ちさせたい場合は、ParallelsのコントロールセンターでWindowsを「一時停止（サスペンド）」しておくか、完全に「シャットダウン」しておきましょう。

「旅行モード」という設定をオンにすると、バッテリー消費を抑える設定に自動で切り替えてくれるので、それも活用してみてくださいね。

Q5. 完全にアンインストールして容量を空けたい時は？

 

A. Windowsを使わなくなって、Macのストレージ容量（数十GB）を取り戻したい時は、以下の手順で削除します。

1. Parallelsコントロールセンターを開く。
2. Windows 11を右クリックして「削除」を選択。
3. 「ファイルをゴミ箱に入れる（完全に削除）」を選ぶ。

 

これでWindows本体（pvmファイル）が消え、数十GBの空き容量が一瞬で戻ってきます。

Parallelsのアプリ自体も削除すれば、完全に元通りです。

まとめ：Parallels Desktopは「Mac最強の周辺機器」だ！

長旅にお付き合いいただき、本当にお疲れ様でした！

ここまで読んだあなたは、もうParallels Desktopの初心者ではありません。立派な「運用マスター」です🎓

M1/M2/M3 MacでWindowsを使う方法は、一見すると複雑で壁が高いように見えます。

でも、Parallels Desktopという正しいツールを選び、正しい設定を行えば、それは「Macの可能性を無限に広げる魔法」に変わります。

 

「MacだからWindowsソフトが使えない…」と諦めていた仕事。

「Macだから…」と言い訳していた環境。

今日でそれらは全て過去のものになりました。

あなたの目の前にあるMacは、世界で最も美しいmacOSと、世界で最も普及しているWindows、その両方を手のひらで操れる「スーパーマシン」です。

さあ、Parallels Desktopを起動して、新しい自由なワークスタイルを始めましょう！

その快適さに、きっとあなたも「Macにして本当によかった！」と心から思えるはずです。

応援しています！それでは、楽しいMac & Windowsライフを！👋✨