「あれ…?Zoom会議で自分の声が相手に届いていない…」
「Windows 11にアップグレードしたら、マイク設定の場所がわからなくなった!」
「新しく買ったUSBマイク、ちゃんとPCが認識してるかテストしたいんだけど…」
Web会議やオンラインゲーム、動画配信が当たり前になった今、PCの「マイク」は必須のデバイスですよね。
それなのに、いざ使おうとしたら声が入力されていなかったり、音が小さすぎたりして、慌てて「windows11 マイク設定」や「windows11 マイクテスト」と検索して、このページにたどり着いてくださったのではないでしょうか。
わかります、わかります。 特にWindows 11は、設定画面がWindows 10から大きく変わった部分も多く、「どこで音量を調整するの?」「なんでアプリがマイクを使ってくれないの?」と戸惑ってしまうことも多いです。
でも、大丈夫です!
多くのマイクのトラブルは、Windows 11の「設定」や「プライバシー」の項目を正しく確認・変更するだけで、あっさりと解決することがほとんどなんですよ
この記事は、そんなWindows 11のマイク設定でお困りのあなたのために、以下の内容をステップバイステップで、初心者の方にもわかりやすく徹底的に解説する「完全ガイド」です。
(※もし、「マイクがPCに認識すらされていない」「デバイスマネージャーにマイクが出てこない」という場合は、ドライバーや物理的な接続の問題である可能性があります。 (※その場合は、マイクのドライバーを更新したり、PCのサポートサイトを確認したりする別の対処が必要になるかもしれません。)
この記事は、主に「PCには認識されているはずなのに、うまく音が入らない・設定したい」という方を対象にしています。)
私と一緒に、一つずつ冷静に確認していきましょうね🥰
まずはココから!Windows 11がマイクを「認識」しているか確認する
マイクの音量設定やテストを行う「前」に、そもそもお使いのWindows 11 PCが、あなたが使いたいマイクという「機器(デバイス)」を正しく認識しているかを確認する必要があります。
ここがクリアできていないと、この先のどの設定をいじっても音は入ってきませんからね♪
「設定」アプリでの確認方法
最も簡単で基本的な確認場所は、Windows 11の「設定」アプリです。
- スタートボタン(タスクバーのWindowsロゴ)をクリックし、「設定」(歯車アイコン)を選びます。
- 左側のメニューが「システム」になっていることを確認し、右側のリストから「サウンド」をクリックします。
- 「サウンド」設定画面が開きます。 画面を少し下にスクロールして、「入力」というセクション(項目グループ)を見つけてください。
- ここに、あなたのPCが現在認識しているマイクデバイスの一覧が表示されます。
- ノートPCの内蔵マイクの場合:「マイク配列 (Realtek High Definition Audio)」や「Internal Microphone」といった名前
- USBマイクを接続している場合:「(マイクの製品名) USB Audio Device」(例: Blue Yeti, HyperX QuadCastなど)
- Bluetoothヘッドセットを接続している場合:「(ヘッドセットの製品名) Hands-Free AG Audio」
- Webカメラ内蔵マイクの場合:「(Webカメラの製品名) Microphone」
あなたが今使いたいマイクの名前が、この「入力」セクションの一覧に表示されていますか?
もし表示されていれば、第一関門はクリアです! PCはマイクをハードウェアとして認識しています。 次の「Windows 11の基本的なマイク設定」に進んでください。
もし、ここに一覧が表示されていない、または使いたいマイクの名前がない場合は、PCがマイクを認識できていません…。 USBケーブルの接続不良、Bluetoothのペアリング失敗、あるいはドライバーが正しくインストールされていない可能性があります。 まずはPCからマイクを取り外し、再接続(または再ペアリング)を試みてくださいね。
デバイスマネージャーでの確認方法
「設定」アプリに表示されない場合、Windowsのシステムがハードウェアレベルでどう認識しているかを「デバイスマネージャー」で確認します。 (少し専門的な画面ですが、確認は簡単ですよ。)
- スタートボタンを右クリックします。
- 表示されたメニューから「デバイス マネージャー」をクリックします。
- 「デバイス マネージャー」のウィンドウが開きます。
- 一覧の中から「オーディオの入力および出力」という項目を探し、左側の「>」をクリックして展開します。
- ここにも、PCに接続されているスピーカーやマイクの機器がすべて表示されます。 使いたいマイクデバイスの名前がここにあるか確認してください。
▼もしデバイス名の横に「↓」(下矢印)マークが付いていたら
そのデバイスは「無効」になっています。 デバイス名を右クリックし、「デバイスを有効にする」を選んでください。 これで「設定」アプリの「入力」一覧に表示されるようになるはずです!
▼もしデバイス名の横に「!」「?」マークが付いていたら
それはドライバーに問題が発生している(正しくインストールされていない)ことを示しています デバイス名を右クリックして「ドライバーの更新」を試すか、マイクのメーカー(またはPCのメーカー)のサポートサイトから、最新のWindows 11対応ドライバーをダウンロードしてインストールし直す必要があります。
(コラム)「認識しない」と「設定が違う」は別問題
このステップで強調したいのは、「マイクがPCに認識されていない(=デバイス一覧に名前がない)」という問題と、「マイクは認識されているが、設定が間違っていて音が入らない」という問題は、まったく別のトラブルだということです。
この記事は、主に後者(認識はされている)の「windows11 マイク設定」と「windows11 マイクテスト」の方法に焦点を当てています。
もし前者の「認識しない」問題でお困りの場合は、USBポートの変更、ケーブルの交換、ドライバーの再インストールなど、より根本的なハードウェアのトラブルシューティングが必要になります。
Windows 11の基本的なマイク設定(音量・既定のデバイス)
無事にマイクがPCに認識されていることを確認できたら、いよいよ基本的な設定に進みます!
多くのマイクのトラブルは、「使いたいマイクが選ばれていない(既定のデバイス設定ミス)」か、「入力音量が小さすぎる(またはゼロになっている)」ことが原因なんです。
「設定」アプリの「サウンド」が基本の操作場所
すべての基本操作は、先ほども開いた「設定」アプリから行います。
「設定」 > 「システム」 > 「サウンド」
この画面をすべての基本と考え、ブックマークするくらいの気持ちで覚えておいてくださいね。
「入力デバイス」の正しい選択方法(既定のデバイス設定)
現代のPC、特にノートPCには、複数の「音の入り口(マイク)」が搭載されていることがよくありますよね。
- (A) ノートPC本体に内蔵されているマイク
- (B) 後から接続したUSB Webカメラに内蔵されているマイク
- (C) 後から接続したUSBマイク(高音質)
- (D) 接続したBluetoothイヤホンのマイク
Windows 11は、これらのマイクデバイスが接続されるたびに「入力」の一覧に追加していきます。 そして、その中から「どれか一つ」を、OS全体で標準的に使用するマイク(=既定のデバイス)として設定します。
ZoomやTeamsなどのアプリは、初期設定ではこの「既定のデバイス」を自動的に使おうとします。
そのため、あなたが(C)のUSBマイクを使いたいのに、Windowsの設定が(A)の内蔵マイクを「既定」にしていると、「USBマイクにいくら話しかけても音が入らない(PCは内蔵マイクの音を待っている)」という現象が発生するのです。
【設定手順】
- 「設定」 > 「システム」 > 「サウンド」を開きます。
- 「入力」セクションの一覧から、あなたがメインで使いたいマイクデバイスをクリックして選択します。 (クリックすると、そのデバイスの背景色が変わり、選択状態になります)
たったこれだけです! Windows 11では、多くの場合、この「入力」セクションで最後に選択したデバイスが、「既定のデバイス」として扱われるようになりますよ。 (※Windows 10にあった「既定のデバイスに設定」というボタンは、より直感的な操作に統合されました。)
<ポイント>
「入力」セクションにある、各マイクデバイスの右側には、小さな「レベルメーター(青いバー)」が表示されています。 マイクに向かって何か話しかけてみてください。 選択したマイクのレベルメーターが、声に合わせて左右に振れていれば、そのマイクは正しく音を拾っています (この時点でメーターが全く振れない場合は、音量設定やプライバシー設定を疑います…)
マイクの「音量(入力レベル)」を調整する方法
「既定のデバイス」は合っているはずなのに、相手から「声が小さいよ」と言われてしまう…。
そんな時は、入力音量(入力レベル、またはゲインとも呼ばれます)が小さすぎるのかもしれません。
【設定手順】
- 「設定」 > 「システム」 > 「サウンド」を開きます。
- 「入力」セクションで、設定したいマイクデバイスの項目を見つけます。
- その項目の中に「音量」というスライダー(0~100)があります。
- このスライダーが、入力される音の大きさを決定します。 まずは「70 ~ 90」程度の間に設定してみることをお勧めします。
「100」にすると音は大きくなりますが、マイクの種類によっては音が割れたり、ノイズ(サーッという背景音)が目立ったりすることがあるためです。 逆に、これが「0」や「10」などの極端に低い数値になっていると、相手に声が届きません。
マイクの「プロパティ」で行う詳細設定
「音量」スライダーだけでなく、各マイクはさらに詳細な設定ページ(プロパティ)を持っています。
【設定手順】
- 「設定」 > 「システム」 > 「サウンド」を開きます。
- 「入力」セクションで、設定したいマイクデバイスの項目(名前が書いてある部分)をクリックします。 (※「音量」スライダーではなく、デバイス名自体をクリックするのがミソです
)
- そのマイク専用の「プロパティ」画面に切り替わります。
この「プロパティ」画面では、さらにいくつかの重要な設定と、最初の「windows11 マイクテスト」機能が提供されています。
▼デバイス名の変更(わかりやすい名前に)
一番上にある「名前の変更」ボタン(鉛筆アイコン)を押すと、デバイスの名前を自由に変更できます。 例えば、「(製品名) USB Audio Device」というわかりにくい名前を、「【配信用】HyperXマイク」や「【会議用】Webカメラマイク」といった、自分が分かりやすい名前に変更しておくと、後々のデバイス選択が非常に楽になりますよ。
▼「全般」タブ(オーディオの許可)
「オーディオ」という項目があり、「許可しない」ボタンが表示されていることを確認します。 もし「許可する」というボタンが表示されていたら、そのデバイスは現在無効化(ミュート)されている状態なので、「許可する」をクリックして有効に戻してください。
▼「入力設定」(音量スライダー)
ここにも「入力音量」のスライダーがあります。 これは、前の画面(サウンド)にあった「音量」スライダーと全く同じものです。 (左右のチャンネルを別々に調整したい場合は、「L」「R」の数値を直接入力することもできますが、通常は触る必要はありません。)
▼「マイクのテスト」機能(ここで最初のテスト)
このプロパティ画面には、「マイクのテスト」というセクションがあります。 これが、Windows 11標準の「windows11 マイクテスト」機能の一つ目です!
「テストの開始」ボタンをクリックしてみてください。
ボタンの表示が「テストの停止」に変わり、マイクが音を拾う状態になります。 マイクに向かって、普段の会話程度の声量で話しかけてみてください。
「入力レベル」のスライダーの下に、「結果は、最大音量の XX % でした」というように、あなたの声の大きさがパーセンテージで表示されます。
<テスト結果の目安>
- 50% ~ 90%: 理想的な入力レベルです。音割れせず、十分な音量で入力されています。
- 10% ~ 30%: 声が小さすぎます。「入力音量」のスライダーを上げるか、マイクにもっと近づいて話す必要があります。
- 100%: 声が大きすぎるか、入力音量が大きすぎる可能性があります。音が割れている(クリッピングしている)かもしれません。「入力音量」スライダーを少し下げてみてください。
- 0% または 1%: マイクが音を拾えていません。物理的なミュートボタンがオンになっていないか、この後の「プライバシー設定」を確認する必要があります。
確実に声を拾えているか?Windows 11 マイクテストの必須手順
前章の「プロパティ」画面でのテストは、最も手軽な「windows11 マイクテスト」の方法です。
しかし、テスト方法はこれだけではありません!
「メーターは振れるけど、実際にどんな音で録れているんだろう?」
「昔のWindowsみたいに、リアルタイムでレベルメーターが振れる画面はないの?」
といった疑問に答えるため、他の主要なマイクテスト手順もご紹介しますね。
方法1:「設定」アプリのプロパティでテストする(最も簡単)
これは前章で解説した方法の再掲ですが、最も基本となるテストです。
- 「設定」 > 「システム」 > 「サウンド」 > 「入力」セクションで、テストしたいマイクをクリック。
- 「プロパティ」画面が開く。
- 「マイクのテスト」セクションにある「テストの開始」ボタンをクリック。
- マイクに向かって話し、結果のパーセンテージ(XX %)を確認する。
このテストは「最大音量」しか表示してくれないため、リアルタイムの反応を見たい場合は、次の「方法2」がおすすめです。
方法2:コントロールパネルの「サウンド」でテストする
Windows 11でも、昔ながらの「コントロールパネル」のサウンド設定画面を呼び出すことができます!
こちらは、マイクに向かって話しかけると、リアルタイムでレベルメーターが上下に振れるため、視覚的に反応がわかりやすいのが特徴です。
【呼び出し方】
- 「設定」 > 「システム」 > 「サウンド」の画面を一番下までスクロールします。
- 「関連設定」というグループの中に、「サウンドの詳細設定」という項目があります。これをクリックします。
- 見覚えのある(かもしれない)小さな「サウンド」というウィンドウが開きます。
- (※または、Windowsキー + Rキーで「ファイル名を指定して実行」を開き、
mmsys.cplと入力してEnterキーを押しても、同じ画面を開けます。)
【テスト手順】
- 開いた「サウンド」ウィンドウの上部にある「録音」タブをクリックします。
- あなたのPCが認識しているマイクデバイスの一覧が表示されます。
- この中から、あなたがテストしたいマイク(通常は「既定のデバイス」として緑色のチェックマークが付いています)を見つけます。
- そのマイクに向かって、何か話しかけてみてください。
- デバイス名の右側にある「レベルメーター」が、あなたの声に合わせて緑色に上下に振れれば、マイクは正常に音を拾っています。
もし、声を出してもメーターが全く振れない場合は、そのマイクは音を拾えていません…。 (この画面で、該当のマイクをダブルクリックすると、後述する「詳細設定」のプロパティ画面が開きます。)
方法3:「ボイス レコーダー」アプリで録音・再生テストする
レベルメーターが振れることを確認できても、「実際にどんな音質で録れているか?」「ノイズは入っていないか?」までは分かりませんよね。
それを確認する最も確実な方法は、実際に自分の声を録音し、それを再生して自分の耳で聴いてみることです!
Windows 11には、そのための「ボイス レコーダー」(または「サウンド レコーダー」)アプリが標準でインストールされていますよ。
【テスト手順】
- スタートボタンをクリックし、検索ボックスに「ボイスレコーダー」または「サウンドレコーダー」と入力します。
- 表示されたアプリ(通常はマイクのアイコン)をクリックして起動します。
- 画面中央にある、大きな「録音」ボタン(マイクのアイコンまたは赤い丸)をクリックします。
- 録音が開始されます。マイクに向かって、「あー、あー、テス、テス。Windows 11のマイクテスト中。」など、普段通りに話しかけてみてください。
- 話し終わったら、「停止」ボタン(四角いアイコン)をクリックします。
- 録音された音声ファイルが一覧(通常は左側)に表示されます。
- そのファイルをクリックして「再生」ボタンを押します。
スピーカーやヘッドホンから、今録音した自分の声が聞こえてくれば、マイクは正常に動作しています!
<ここで確認すべきこと>
- 音量: 声は小さすぎませんか? または、大きすぎて音が割れていませんか?
- ノイズ: 「サーッ」というホワイトノイズや、「ブーン」というハムノイズが大きく入っていませんか?
- 声質: 声がこもっていたり、不自然に加工されたりしていませんか?
もしこの再生テストで音が小さすぎるなら、「設定」の「入力音量」スライダーを上げます。 ノイズがひどい場合は、「入力音量」を下げてみるか、後述する「マイク ブースト」や「ノイズ抑制」の設定を見直す必要があります。
方法4:Web上のマイクテストサイトを利用する
アプリを起動するのも面倒な場合は、Webブラウザ(ChromeやEdge)上で動作するマイクテストサイトを利用するのも手軽です。
「マイクテストサイト」などで検索すると、多くのサービスが見つかります。 これらのサイトは、ブラウザの機能を使ってマイクにアクセスし、レベルメーターを表示したり、録音・再生機能を提供したりしてくれます。
ただし、利用する際には、ブラウザから「(サイト名)がマイクの使用を求めています」という許可を求めるポップアップが表示されます。 ここで「許可」をクリックしないと、マイクは動作しません。 これは、次のセクションで解説する「プライバシー設定」と深く関連しています。
【重要】声が相手に届かない!「マイクのプライバシー設定」の罠
超重要:ここが最大のハマりポイントです!
「マイクはPCに認識されている。」
「入力音量も設定した(80%)。」
「ボイスレコーダーでテストしたら、自分の声もちゃんと録音・再生できた。」
それなのに、なぜかZoomやTeams、Discordの時だけ、相手に声が届かない!
この症状の場合、その原因はほぼ間違いなく「マイクのプライバシー設定」にあります!
なぜプライバシー設定が必要なのか?
Windows 11(および10)は、ユーザーのプライバシーを守るために、「どのアプリが」「どのデバイス(カメラ、マイク、位置情報など)に」アクセスして良いかを、OSレベルで厳格に管理しているんです。
これは、悪意のあるアプリが、あなたが気づかないうちにマイクをオンにして、室内の会話を盗聴する…といった事態を防ぐための、非常に重要なセキュリティ機能なんですね。
しかし、この機能が強力なあまり、ユーザーが「使いたい」と許可したつもりのアプリ(Zoomなど)まで、ブロックしてしまうことがあるのです。
プライバシー設定の確認と許可の手順
特定のアプリ(特にZoomやTeamsなどのデスクトップアプリ)でマイクが使えない場合、以下の手順で設定を必ず確認してください。
- 「設定」アプリを開きます。
- 左側のメニューから「プライバシーとセキュリティ」をクリックします。
- 画面を下にスクロールし、「アプリのアクセス許可」というセクションを見つけます。
- その中にある「マイク」をクリックします。
この「マイク」のページに、マイクアクセスに関するすべての設定が集約されています。 上から順番に、4つの重要なチェックポイントがありますよ!
チェックポイント1:「マイク アクセス」がオンか
ページの一番上にある「マイク アクセス」のトグルスイッチ。 これが、PC全体のマイク機能の「マスター電源」です。
もしここが「オフ」になっていると、このPC上のすべてのアプリ(Windows自身を含む)がマイクを使えなくなります。 当然、「オン」になっている必要があります。
チェックポイント2:「アプリにマイクへのアクセスを許可する」がオンか
次の「アプリにマイクへのアクセスを許可する」トグルスイッチ。 これが「オン」になっていないと、Microsoft Storeからインストールしたアプリ(例:標準の「ボイス レコーダー」アプリなど)がマイクを使えません。
ここも「オン」にしておきましょう。
チェックポイント3:「デスクトップ アプリにマイクへのアクセスを許可する」がオンか
ここが最も重要です。
「デスクトップ アプリにマイクへのアクセスを許可する」というトグルスイッチ。
Windowsの世界では、アプリには2種類あります。
- Microsoft Store経由で配布される、比較的新しい「ストアアプリ」(UWPアプリなど)
- 従来通り、Webサイトからインストーラー(.exeファイル)をダウンロードしてインストールする「デスクトップアプリ」(Win32アプリ)
あなたが使っている Zoom, Microsoft Teams, Discord, OBS Studio, Google Chrome, Firefox といったアプリのほとんどは、この「デスクトップアプリ」に分類されます。
この「デスクトップ アプリにマイクへのアクセスを許可する」が「オフ」になっていると、「ボイス レコーダー」(ストアアプリ)ではマイクが使えるのに、「Zoom」(デスクトップアプリ)ではマイクが使えない、という現象が発生するのです。
必ず、ここを「オン」にしてください!
チェックポイント4:アプリ一覧での個別の許可
「アプリにマイクへのアクセスを許可する」をオンにすると、その下に「マイクにアクセスできるアプリを選ぶ」というリストが表示されます。 ここには、主にMicrosoft Storeアプリが並びます。
ここで、使いたいアプリ(例:「ボイス レコーダー」)が個別に「オン」になっているか確認してください。
<コラム:デスクトップアプリのリストについて>
「デスクトップ アプリにマイクへのアクセスを許可する」をオンにしても、その下のリストには「Zoom」や「Discord」といったアプリ名は表示されないことがあります。(「デスクトップ アプリ マネージャー」といった項目が表示されることはあります)
これはWindows 11の仕様で、デスクトップアプリはOS側で個別にオン/オフを管理しにくい(アプリ側の作りによる)ためです。 ここでは、「デスクトップ アプリに~」のスイッチを「オン」にすることさえ覚えておけば、基本的にはOKです (デスクトップアプリ側でマイクへのアクセスがあると、その下に「~(アプリ名)が現在アクセス中です」と履歴が表示されることはあります。)
音質改善とノイズ対策:マイクの「詳細設定」をマスターする
基本的な「windows11 マイク設定」と「windows11 マイクテスト」、そして「プライバシー設定」までクリアすれば、9割のマイクトラブルは解決するはずです!
しかし、ここからはさらに一歩進んで、「音は入るようになったけど、音質をもっと良くしたい」「声が小さいのを何とかしたい」「キーボードのノイズを減らしたい」といった、より高度な要求に応えるための「詳細設定」を解説しますね。(ちょっと上級者向けの内容も含まれますよ)
コントロールパネル「サウンド」の「プロパティ」を開く
これらの詳細設定の多くは、新しい「設定」アプリではなく、古くからあるコントロールパネルの「サウンド」プロパティに隠されています。
- 「設定」 > 「システム」 > 「サウンド」 > 「サウンドの詳細設定」をクリック。
- 「サウンド」ウィンドウが開く。
- 「録音」タブをクリック。
- 設定したいマイクデバイス(既定のデバイス)を選び、ダブルクリックするか、右下の「プロパティ」ボタンを押します。
これで、そのマイク専用の「マイクのプロパティ」ウィンドウが開きます。 ここには「全般」「聴く」「レベル」「詳細」といったタブがあり、それぞれに重要な設定が隠されています。
「聴く」タブ:自分の声のモニタリング
「聴く」タブには、「このデバイスを聴く」というチェックボックスがあります。
ここにチェックを入れて「適用」ボタンを押すと、マイクが拾った音(あなたの声や周囲の音)が、リアルタイムで既定の再生デバイス(スピーカーやヘッドホン)から出力されます。
これは、マイクが今どんな音を拾っているかを確認(モニタリング)するのに便利です。
<注意点:遅延(レイテンシー)>
この機能は、PC内部で音声処理(入力→処理→出力)を経由するため、あなたが話してから、それがヘッドホンから聞こえてくるまでに、わずかな「遅延(レイテンシー)」が発生します。 この遅延があると、自分の声がやまびこのように聞こえて非常に話しにくくなるため、常時オンにしておくのは推奨されません あくまで設定確認用と割り切りましょうね。
(※ちなみに、高価なUSBマイクやオーディオインターフェースには、PCを経由せず直接マイクの音をヘッドホンに出力する「ダイレクトモニタリング機能」が搭載されています。これなら遅延ゼロで自分の声を確認できるため、配信者などに愛用されていますよ。)
「レベル」タブ:音量と「マイク ブースト」
「レベル」タブには、入力音量を調整するためのスライダーがあります。
▼「マイク」スライダー
これは、「設定」アプリの「入力音量」スライダーと全く同じものです(0~100)。
▼「マイク ブースト」スライダー(※重要)
デバイス(サウンドカードやマイクのドライバー)が対応している場合、「マイク」スライダーの下に「マイク ブースト」というスライダーが表示されることがあります。
これは、マイクからの入力信号を、電気的に「増幅(ブースト)」する機能です。 「+10.0 dB」「+20.0 dB」「+30.0 dB」といった単位で調整できます。
「入力音量(マイク)」スライダーを「100」にしても、まだ声が小さい…という場合の最終手段として使います。
<マイク ブーストの注意点>
- ノイズも増幅される: マイク ブーストは、あなたの声だけでなく、PCのファンノイズや「サーッ」というホワイトノイズも一緒に増幅してしまいます。
- 音割れの原因になる: ブーストしすぎると、大きな声を出したときに音が割れ(クリッピングし)やすくなります。
まずは「マイク ブースト」は「+0.0 dB」(または一番左)にしておき、「マイク」スライダーを調整してもどうしても音量が足りない場合のみ、ブーストを「+10.0 dB」ずつ上げて、ノイズとのバランスを慎重にテストしてくださいね。
「詳細」タブ:サンプルレートとビット深度(音質設定)
「詳細」タブでは、マイクが音をデジタルデータに変換する際の「音質(解像度)」を設定できます。 「既定の形式」というドロップダウンリストがそれにあたります。
▼選択肢の例
- 「2 チャンネル、16 ビット、44100 Hz (CD の品質)」
- 「2 チャンネル、16 ビット、48000 Hz (DVD の品質)」
- 「2 チャンネル、24 ビット、48000 Hz (スタジオの品質)」
- 「2 チャンネル、24 ビット、96000 Hz (スタジオの品質)」
▼サンプルレートとビット深度とは?(簡単な解説)
- ビット深度 (16ビット, 24ビット): 音の大きさ(ダイナミックレンジ)をどれだけ細かく表現できるか。数字が大きいほど、小さい音から大きい音までを滑らかに録音できます。(24ビットの方が高音質)
- サンプルレート (44100 Hz, 48000 Hz): 1秒間に何回、音をサンプリング(記録)するか。数字が大きいほど、高い周波数(高音)までを正確に録音できます。(48000 Hzの方が高音質)
▼推奨設定は?
使用するマイクの性能にもよりますが、迷ったら「16 ビット、48000 Hz (DVD の品質)」または「24 ビット、48000 Hz (スタジオの品質)」を選んでおけば間違いありません。
ZoomやTeamsなどのWeb会議では、どのみち音声データは圧縮されてしまうため、過度に高い設定(96000 Hzなど)にしても体感できる差はほぼ無く、むしろPCの負荷やデータ量を無駄に増やす可能性があります。 (※音楽制作(DAW)などで高音質録音をしたい場合は、マイクの性能に合わせて可能な限り高い設定を選びます。)
「詳細」タブ:「排他モード」とは?
「詳細」タブには、もう一つ「排他モード」という設定項目があります。 以下の2つのチェックボックスです。
- 「アプリケーションによりこのデバイスを排他的に制御できるようにする」
- 「排他モードのアプリケーションを優先する」
これらは、通常両方ともチェックが入っている(オンになっている)ことが多いです。
▼排他モードのメリットとデメリット
- メリット: チェックがオンの場合、特定の高度なアプリケーション(音楽制作用のDAWソフトなど)が、Windowsの音声ミキサー(音量調整機能)をバイパスし、マイクデバイスを「独り占め(排他制御)」できます。これにより、音声処理の遅延を最小限に抑えたり、設定したサンプルレートを確実に維持したりできます。
- デメリット(トラブルの原因): しかし、この設定がオンになっていると、あるアプリ(例:OBS Studio)が排他モードでマイクを使っている間、他のアプリ(例:Discord)がそのマイクにアクセスできなくなる、というトラブルの原因になることがあります。
<推奨設定>
音楽制作などの専門的な用途でなければ、ここの設定はあまり気にする必要はありません。 しかし、もし「複数のアプリで同時にマイクが使えない」といった謎のトラブルに遭遇した場合は、この排他モードのチェックを2つとも「オフ」にして「適用」することで、問題が解決する可能性がありますよ!
Windows 11の「オーディオ機能強化」(ノイズ抑制)
最後に、Windows 11の新しい「設定」アプリ側に追加された、最新の音質改善機能を紹介します。
- 「設定」 > 「システム」 > 「サウンド」 > 「入力」セクションで、該当のマイクをクリック。
- 「プロパティ」画面が開く。
- 「オーディオ機能強化」(または「信号の強化」)という項目を探します。
- ドロップダウンリストが「デバイスの既定値」などになっている場合があります。
これは、WindowsがAI技術などを使って、マイクが拾った音から背景のノイズ(エアコンの音、キーボードの打鍵音など)を自動的に除去しようとする機能です。
▼メリットとデメリット
- メリット: 手軽にノイズを減らし、自分の「声」だけをクリアに相手に届けることができます。
- デメリット:
- AIによる処理のため、CPUにわずかながら負荷がかかります。
- ノイズと一緒に、あなたの「声」の一部も削ってしまい、声質が不自然に(「ケロケロした」音質や「水中から話している」ような音質に)なることがあります。
- Zoom, Teams, Discordなどのアプリ側にも、独自の強力なノイズ抑制機能(Krispなど)が搭載されています。Windows側の機能とアプリ側の機能が「二重にかかる」ことで、かえって音質が劣化することがあります。
<推奨設定>
もし、あなたが使っているアプリ(TeamsやDiscord)側に強力なノイズ抑制機能があり、それを有効にしている場合は、Windows側の「オーディオ機能強化」は「オフ」にしておくのが無難です どちらの機能を使うか(あるいは両方オフにするか)は、ボイスレコーダーでの録音テストや、友人とのテスト通話で、最も自然に聞こえる設定を探ってみてください。
アプリ別「windows11 マイク設定」トラブルシューティング
「Windowsの全体設定(サウンド、プライバシー)は完璧。」
「ボイスレコーダーでも録音できる。」
…それなのに、特定のアプリでだけマイクが動かない!
この場合、Windows側の問題ではなく、そのアプリ「独自」の音声設定が間違っている可能性が非常に高いです。
多くのコミュニケーションアプリは、Windowsの「既定のデバイス」を自動で使いつつも、アプリ内で独自に使用するマイクを選択できる機能を持っているんです。
(1) Zoomでマイクが使えない
Zoomミーティング中に「ミュート解除」しているのに声が届かない場合。
- Zoomアプリのウィンドウ下部にあるマイクアイコン(ミュート/ミュート解除)の右側にある小さな「^」(上矢印)をクリックします。
- 「マイク」というセクションに、PCが認識しているマイクデバイスの一覧が表示されます。
- ここで、あなたが使いたいマイク(例:「(製品名) USB Audio Device」)が正しく選択されていますか? (意図せず「内蔵マイク」などが選択されていることがあります)
- 使いたいマイクを選択し直してみてください。
- 一番下にある「マイクのテスト」をクリックすると、声を発したときにレベルメーターが振れるか、録音・再生テストができます。
より詳細には、Zoomアプリ右上の「設定」(歯車アイコン) > 「オーディオ」タブで、使用する「マイク」の選択や「入力音量」スライダー、「背景雑音を抑制」のレベル(自動、低、中、高)などを確認・調整できますよ。
(2) Microsoft Teamsでマイクが使えない
Teams会議で声が届かない場合。
- Teamsアプリの右上にある「…」(設定など)をクリックし、「設定」を選びます。
- 左側のメニューから「デバイス」をクリックします。
- 「オーディオ デバイス」という項目で、PCに接続されたオーディオ機器(ヘッドセットなど)が認識されているか確認します。
- その下にある「マイク」のドロップダウンリストで、あなたが使いたいマイクが正しく選択されているか確認します。
- 「テスト通話を開始する」というボタン(機能)があります。 これを実行すると、ボット(自動応答)に接続され、マイクの録音テストとスピーカーの再生テストを一度に行うことができ、非常に便利です!
- 「ノイズ抑制」の設定(自動、高、低、オフ)が、声質に影響していないかも確認しましょう。
(3) Discordでマイクが使えない
Discordのボイスチャットで声が乗らない場合。
- Discordアプリの左下、自分のユーザー名の横にある「ユーザー設定」(歯車アイコン)をクリックします。
- 左側のメニューから「アプリの設定」セクションにある「音声・ビデオ」をクリックします。
- 「入力デバイス」のドロップダウンリストで、使いたいマイクが選択されているか確認します。 (「Default」ではなく、具体的なデバイス名を指定する方が確実です)
- その下にある「入力音量」スライダーが、右端(最大)になっているか確認します。
- 「マイクテスト」セクションにある「試してみる」ボタンをクリックし、マイクに向かって話します。 レベルメーターが声に合わせて緑色に反応すればOKです。
Discordには「ノイズ抑制」(Krisp)や「入力感度(自動/手動)」など、高度な設定も多いため、もしうまくいかない場合は、一度これらの設定を「オフ」や「自動」に戻してみるのも有効ですよ。
(4) OBS Studio(配信ソフト)でマイクが使えない
ゲーム配信などで使うOBS Studioは、設定が少し特殊です。
- OBSのメイン画面下部にある「ソース」ドック(枠)で、「+」ボタンをクリックします。
- 「音声入力キャプチャ」を選択し、新しいソースを作成します。
- 「プロパティ」ウィンドウが開くので、「デバイス」のドロップダウンリストから、使用したいマイクデバイスを明示的に指定します。(「既定」でも動くこともありますが、指定する方が確実です)
- 「OK」を押すと、メイン画面の「音声ミキサー」ドックに、今追加した「音声入力キャプチャ」のレベルメーターが表示されます。
- マイクに向かって話し、メーターが振れるか、ミュート(スピーカーに×)になっていないかを確認します。
(5) Webブラウザ(Chrome/Edge/Firefox)でマイクが使えない
Google MeetやDiscordのブラウザ版など、Webサイト上でマイクを使おうとして動かない場合。
これは、前述の「プライバシー設定」とも関連しますが、ブラウザ(Chromeなど)がWindowsのマイク機能にアクセスできても、その先の「Webサイト(Google Meetなど)」がブラウザのマイク機能にアクセスできるかは、別問題だからです。
- マイクを使いたいWebサイト(例:meet.google.com)を開きます。
- アドレスバー(URLが表示されている場所)の一番左にある「鍵(かぎ)」マーク(または「設定」アイコン)をクリックします。
- サイト情報やアクセス許可のポップアップが開きます。
- 「マイク」という項目を探し、設定が「許可」になっているか確認します。
- もし「ブロック」や「確認」になっていたら、「許可」に変更してください。
- 変更したら、Webページを再読み込み(リロード)します。
これで、そのWebサイトがブラウザ経由でマイクを使えるようになります!
Bluetoothヘッドセット/マイク特有の「windows11 マイク設定」
ここまでの解説は、主にPC内蔵マイクや、USB接続の有線マイクを前提としていました。
しかし、「Bluetooth」のイヤホンやヘッドセットのマイクを使おうとすると、有線接続とは異なる、特有のトラブルや「仕様」に直面することがあります。(これも深掘り情報ですよ☺️)
ペアリングと接続の確認
まず大前提として、Bluetoothデバイスは「ペアリング(お互いを登録)」し、使用時に「接続」されている必要があります。
- 「設定」 > 「Bluetoothとデバイス」を開きます。
- 「オーディオ」の一覧に、あなたのヘッドセット名(例: Sony WH-1000XM5, Apple AirPods Proなど)が表示され、「接続済み」または「接続済み(音声、音楽)」となっているか確認します。
- 「ペアリング済み」のままでは、接続されていないため使えません
なぜBluetoothマイクの音質は悪いのか?(ハンズフリープロファイル)
Bluetoothで音声を扱うためのルール(プロファイル)には、大きく分けて2種類あります。
1. A2DP (Advanced Audio Distribution Profile)
- 役割: 音楽を「聴く」専用。
- 特徴: 高音質(ステレオ)。マイクは使えない。
2. HFP / HSP (Hands-Free Profile / Headset Profile)
- 役割: 「通話(聴く+話す)」用。
- 特徴: 低音質(モノラル)。マイクが使える。
これが最大のポイントです!
あなたがBluetoothヘッドホンで高音質な音楽を聴いている時、Windowsは「A2DP」を使っています。
しかし、その状態でZoom会議が始まり、あなたが「マイク」をオンにした瞬間、Windowsは強制的にプロファイルを「HFP(ハンズフリー)」に切り替えます。
その結果、以下の2つのことが同時に起こっちゃうんです…。
- マイクが使えるようになる。
- ヘッドホンから聞こえる音(相手の声)も、音楽を聴いていた時の高音質(A2DP)から、低音質(HFP)に切り替わる。(いわゆる「電話の音質」になる)
これはBluetooth規格の技術的な限界(帯域幅の問題)による「仕様」であり、故障ではありません。
「Bluetoothヘッドセットでマイクを使うと、音質が急に悪くなる」というのは、この現象を指していたんですね。
「入力」と「出力」デバイスの選択ミスマッチ
このHFP/A2DPの仕様は、Windows 11の「サウンド」設定をさらに複雑にします。
「設定」 > 「システム」 > 「サウンド」を開くと、
「出力」(スピーカー)の一覧に、同じデバイスが2種類表示されることがあります。
- (1) (デバイス名) Stereo <- A2DP(高音質)
- (2) (デバイス名) Hands-Free AG Audio <- HFP(低音質)
「入力」(マイク)の一覧にも、1種類表示されます。
- (3) (デバイス名) Hands-Free AG Audio <- HFP(低音質)
▼トラブルの例
通話アプリ(Zoomなど)で、
- 出力(スピーカー)に、高音質な (1) Stereo を選んでしまい、
- 入力(マイク)に、(3) Hands-Free を選ぶ
という設定をすると、WindowsはA2DP(出力)とHFP(入力)を同時に使おうとして混乱し、片方または両方の音が聞こえなくなる・入らなくなる、というトラブルが非常に多く発生します!
<正しい設定>
Bluetoothヘッドセットで通話(マイクを使う)時は、
- 出力(スピーカー): (2) (デバイス名) Hands-Free AG Audio
- 入力(マイク): (3) (デバイス名) Hands-Free AG Audio
必ず「両方とも Hands-Free」に統一するのが、トラブルを避けるための鉄則です!
音質は下がりますが、それがBluetooth通話の「仕様」だと割り切ってくださいね。
【最終手段】何を試してもマイクが正常動作しない時の対処法
これまでに解説した「設定(既定/音量)」「テスト」「プライバシー」「詳細設定(ブースト/排他)」「アプリ別設定」「Bluetooth設定」のすべてを確認・試しても、まだマイクが正常に動作しない…。
その場合は、マイクの設定ファイルや、ドライバーソフトウェア自体が、何らかの理由で破損している可能性があります。
オーディオドライバーの再インストール
マイクの設定情報が破損している場合、一度Windowsからマイクデバイスを削除し、PCを再起動して、Windowsにドライバーをクリーンな状態で再インストールさせる(自動検出させる)ことで、設定がリセットされて直ることがあります。
- スタートボタンを右クリックし、「デバイス マネージャー」を開きます。
- 「オーディオの入力および出力」を展開します。
- 問題が発生しているマイクデバイス(例:マイク配列 (Realtek High Definition Audio) や (製品名) USB Audio Device)を見つけます。
- そのデバイス名を右クリックし、「デバイスのアンインストール(U)」を選択します。
- 確認ウィンドウが表示されます。「このデバイスのドライバー ソフトウェアを削除します」というチェックボックスが表示された場合、チェックは入れないでください。(ドライバーファイル本体を消すのではなく、現在の「設定」だけを消したいため)
- 「アンインストール」ボタンをクリックします。
- デバイスマネージャーの一覧から、そのマイクが消えます。
- PCを再起動します。
Windows 11は、再起動の過程で「新しいハードウェア(マイク)が接続された」と自動的に検出し、標準ドライバーをインストールし直します。 再起動後、マイクが再び認識され、「設定」 > 「サウンド」で初期設定(音量など)からやり直してみてください。
サウンドのトラブルシューティング ツールを実行する
Windows 11には、オーディオに関する一般的な問題を自動的に診断し、修復しようと試みる「トラブルシューティング ツール」が搭載されています。
- 「設定」 > 「システム」 > 「サウンド」を開きます。
- 画面を一番下までスクロールし、「関連設定」の中にある「共通のサウンドの問題をトラブルシューティングする」をクリックします。
- 「入力デバイス」(マイクの問題)または「出力デバイス」(スピーカーの問題)かを選択するよう促されます。 (※表示されない場合は、「設定」 > 「システム」 > 「トラブルシューティング」 > 「その他のトラブルシューティング ツール」と進み、「オーディオの再生」または「オーディオの録音」の「実行する」ボタンを押します。)
- ウィザード(対話形式の画面)が起動し、「どのデバイスで問題が発生していますか?」と尋ねられます。
- 問題のマイクデバイスを選択し、「次へ」をクリックします。
あとは、画面の指示に従ってください。 Windowsが「プライバシー設定がオフになっている」「音量がゼロになっている」「ドライバーサービスが停止している」といった一般的な原因を自動でチェックし、可能であれば修復してくれますよ!
Windows Updateを最新にする
非常に稀ですが、Windows Updateで配布された特定の更新プログラム(パッチ)のバグが原因で、一部のオーディオドライバーが正常に動作しなくなることがあります…
Microsoftがその問題に気づき、修正パッチを配布している可能性もあるため、Windows Updateを最新の状態に保つことも、トラブルシューティングの一環となります。
「設定」 > 「Windows Update」を開き、「更新プログラムのチェック」を実行し、保留中のすべての更新(オプションの更新を含む)をインストールしてみてください。
物理的な故障を疑う
これらすべてのソフトウェア的な対策を試しても改善しない場合、残念ながらハードウェア(マイク本体またはPC側)の物理的な故障の可能性を疑う必要があります。
<故障の切り分け方法>
▼外付けマイク(USB, 3.5mmプラグ)の場合:
- そのマイクを、別のPC(家族のPC、会社のPCなど)に接続してみてください。
- 別のPCでも認識しない/動作しない → マイク本体(またはケーブル)の故障が濃厚です。
- 別のPCでは正常に動作する → あなたのPC側(USBポート、サウンドカード、OS)に問題がある可能性が高いです。
▼ノートPCの内蔵マイクの場合:
- (別のPCで動作確認済みの)外付けUSBマイクを接続してみてください。
- 外付けマイクは正常に動作する → ノートPCの「内蔵マイク」が物理的に故障している可能性が濃厚です…。
- 外付けマイクも動作しない → やはりPC側(OSやドライバー)に深刻な問題があるようです。
【解決策】高音質な会議・配信のための「USBマイク」という選択肢
ここまで、Windows 11のマイク設定とトラブルシューティングについて、徹底的に解説してきました。
しかし、もしあなたが「ノートPCの内蔵マイク」や「アナログヘッドセット(3.5mmプラグ)」を使っていて、「声がこもる」「ノイズがひどい」「音量が小さい」といった「音質」そのものに悩んでいる場合、それはWindowsの設定(ソフトウェア)では解決できない、ハードウェアの「限界」かもしれません…。
なぜ内蔵マイクやアナログマイクではダメなのか?
▼ノートPCの内蔵マイク:
- コストの制約上、非常に小さな部品が使われています。
- 設置場所がキーボードの近く(タイピング音を拾う)や、PC内部(ファンの回転音を拾う)にあるため、ノイズが混入しやすいです。
- 声がこもりがちで、クリアさに欠けます。
▼アナログヘッドセットマイク(3.5mmジャック):
- マイクが拾った微弱なアナログ信号を、PC本体の「サウンドカード(オンボードチップ)」でデジタル信号に変換します。
- このPC本体のサウンドカードが、PC内部の電気的なノイズ(「ジー」「シー」という音)の影響を受けやすく、音質劣化の原因となります。
▼Bluetoothマイク:
- 前述の通り、マイク使用時は「HFP(ハンズフリー)」という低音質な規格(電話の音質)でしか動作できません。
USBマイクの圧倒的メリット
もし、あなたがWeb会議で「声が聞き取りやすい」と評価されたい、あるいはゲーム配信や動画制作でクリアな音声を届けたいと考えるなら、「USBマイク」の導入は、最もコストパフォーマンスの高い「投資」になります!
USBマイク(特にコンデンサーマイク)が優れている理由は、以下の通りです。
1. 圧倒的な高音質とクリアな音声
USBマイクは、マイク本体の内部に「高性能なADコンバーター」や「オーディオインターフェース」を内蔵しています。
マイクが拾った音を、PC本体のノイズの影響を受ける前に、マイク内部で直接、高品質なデジタル信号に変換します。 これにより、ノートPCの内蔵マイクとは比較にならないほどクリアで、ノイズの少ない音声をPCに送ることができるんです。
2. 簡単な接続(プラグアンドプレイ)
Windows 11の設定が難しいと感じた方でも、USBマイクの導入は簡単です。
USBケーブルでPCのUSBポートに接続するだけ。 多くの場合、Windows 11が自動的にデバイスを認識(プラグアンドプレイ)し、「設定 > サウンド > 入力」の一覧に新しいマイク(製品名)として表示されます。 あとは、この記事で解説した通り、それを「既定のデバイス」に選び、音量を調整するだけです。
3. 便利な物理機能(モデルによる)
多くのUSBマイクには、PCの画面上で操作するよりも便利な「物理ボタン」や「ダイヤル」が搭載されています。
- 物理ミュートボタン: 会議中に咳やくしゃみが出そうな時、マイク本体のボタンを押すだけで、瞬時に(かつ確実に)音声をミュートできます。
- ゲイン(入力音量)調整ダイヤル: 「声が小さい/大きい」と言われた時、マイク本体のダイヤルを回すだけで、直感的に入力音量を調整できます。
- ダイレクトモニタリング(ヘッドホン端子): マイク本体にヘッドホン端子が付いており、PCを経由しない「遅延ゼロ」で、自分が話している声を確認できます。
どんな人におすすめか?
- Web会議(Zoom, Teams)で、「声が聞き取りにくい」「ノイズがうるさい」と頻繁に言われてしまう人。
- これからゲーム実況やYouTube動画作成、ポッドキャスト(音声配信)を始めたい人。
- オンライン英会話や、楽器のオンラインレッスンなどで、正確な音を伝えたい人。
- ノートPCの内蔵マイクの音質に、根本的な不満を持っているすべての人。
数千円から投資できる安価なモデルから、配信者が使うような数万円の高性能モデルまで、様々なUSBマイクが存在します。
Windows 11のソフトウェア設定を極めることも重要ですが、より良い「入力デバイス」に投資することは、マイクの悩みを根本から解決する最も確実な「windows11 マイク設定」と言えるかもしれませんね。
まとめ
「windows11 マイク設定」と「windows11 マイクテスト」に関する長い解説を、最後までお読みいただきありがとうございました!
非常に多くの設定項目があったため、最後に重要なポイントをまとめますね。
✅ 1. 認識の確認(大前提)
- まずは「設定 > システム > サウンド > 入力」の一覧に、使いたいマイクの名前が表示されているか確認します。
- 表示されていない場合は、デバイスマネージャーで「無効」になっていないか、ドライバーに「!」が付いていないか確認します。
✅ 2. 基本設定(既定デバイスと音量)
- 「サウンド > 入力」で、使いたいマイクをクリックして選択(=既定デバイス化)します。
- 「音量」スライダーを「70~90」程度に調整します。
✅ 3. マイクテスト(動作確認)
- 方法A(手軽): マイクの「プロパティ」 > 「テストの開始」で、最大音量(%)を確認する。
- 方法B(確実): 「ボイス レコーダー」アプリで、実際に録音・再生し、音量・ノイズ・音質を自分の耳で確認する。
- 方法C(視覚的): 「サウンドの詳細設定」 > 「録音」タブで、リアルタイムに振れる「レベルメーター」を確認する。
✅ 4. プライバシー設定(最重要の罠)
- 「ボイスレコーダーでは動くのに、ZoomやTeamsで動かない」場合、原因はほぼコレです!
- 「設定 > プライバシーとセキュリティ > マイク」を開きます。
- 「マイク アクセス」をオンにします。
- 「デスクトップ アプリにマイクへのアクセスを許可する」を必ず「オン」にします。
✅ 5. 詳細設定(音質・音量改善)
- 「サウンドの詳細設定」 > 「録音」タブ > マイクの「プロパティ」を開きます。
- 「レベル」タブ: 音量が足りない最終手段として「マイク ブースト」を使いますが、ノイズ増加に注意します。
- 「詳細」タブ: 音質は「16bit/48000Hz」か「24bit/48000Hz」が標準。トラブル防止に「排他モード」のチェックを外すのもアリです。
✅ 6. アプリ別設定とBluetooth
- Windows全体の設定がOKでも、Zoom, Teams, Discordなどのアプリ側で、正しいマイクが「入力デバイス」として選択されているか、必ず確認します。
- Bluetoothマイクを使う時は、「音質が(電話並に)低下する」のは仕様です。入力・出力ともに「Hands-Free AG Audio」に統一するのがトラブル回避のコツです。
✅ 7. 最終手段とハードウェア
- 何をしてもダメなら、「デバイスマネージャー」からの「ドライバー再インストール(アンインストール→再起動)」や、「トラブルシューティング ツール」を実行します。
- それでも解決しない音質やノイズの問題は、ノートPCの内蔵マイクの「限界」かもしれません。
- 根本的な音質の向上と快適な操作を求めるなら、高品質な「USBマイク」を導入するのが、最も確実で満足度の高い解決策となります。
キーボードが反応しない時と同じくらい、マイクが反応しないと本当に焦っちゃいますが、一つずつ設定を確認していけば、必ず原因は見つかりますから!
この記事が、あなたのWindows 11でのマイク設定の悩みを解決し、快適なコミュニケーションとなれば幸いです。


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