Excelの印刷プレビューが遅い!「アクセス中」表示を消してサクサク印刷する設定術

【お急ぎの方へ:この記事の結論】

  • ✅ 最短・9割はこれで解決:「Microsoft Print to PDF」を既定にするだけで、待ち時間が「0秒」になります(解決策1へジャンプ)。
  • ✅ 毎回プリンタを選ぶのが面倒なら:「ポート」を不安定なWSDから堅牢なTCP/IPに変えれば根本解決します(解決策2へジャンプ)。
  • ✅ 何をやってもダメな時:プリントスプーラーの再起動や、ドライバーの「完全削除」という裏技があります(解決策5へジャンプ)。

※この記事では、PC初心者の方でも迷わないよう、図解レベルの細かさで徹底解説しています。目次から気になるところへ飛んでくださいね!

 

「よし、会議資料のエクセル、やっと完成したぞ! あとは人数分印刷して会議室に行くだけ!」

達成感と共に、意気揚々とキーボードの「Ctrl + P」を押した、その瞬間でした。

画面が一瞬白くなり、中央にくるくると回る青い輪っか(ローディングアイコン)。 そして、無情にも表示される「プリンターにアクセス中」という小さなダイアログ…。

「えっ、いま!? あと5分で役員会議が始まるのに!」 「フリーズした!? いや、キャンセルボタンは押せる…けど、反応がない!!」 「頼むから動いてくれ! 今このタイミングだけは勘弁してくれ…!」

思考や作業のリズムが強制的に中断されるこの現象、ビジネスパーソンにとっては単なる「時間のロス」以上の、胃がキリキリするようなストレスを与えてきますよね。

PC画面の前で、進まないプログレスバーを睨みつけながら、祈るような気持ちで冷や汗をかいた経験。 あなたにも、一度や二度ではないはずです😥

「Excelが完全に固まって落ちたわけじゃない。けれど、とにかく動きがモッサリしてる」。 「WordやPowerPoint、Webブラウザはサクサク動くのに、なぜかExcelの印刷プレビューだけが異常に遅い」。

この微妙な、しかし業務効率を劇的に下げてしまう致命的な遅延。

もしかして、あなたはこんな風に自分を納得させていませんか?

「うちの会社のPCはスペックが低いから、Excelのような重いソフトは仕方ない…」 「ネットワーク回線がボロいから、我慢するしかない…」 「Excelってそういうもんでしょ?」

ちょっと待ってください!その諦め、まだ早すぎます!

そのイライラする気持ち、今日で完全におしまいにしましょう。断言しますが、この現象はPCの性能不足や不具合が原因ではないことがほとんどです!

最新のCore i7を搭載したハイスペックPCでも、この設定を知らなければ同じように遅くなります。

逆に言えば、5年前の古いPCでも、設定ひとつで「爆速」に変えることができるんです。

 

この問題の正体は、ExcelとWindows、そしてプリンターの間で起きている「ちょっとしたすれ違い」、もっと噛み砕いて言えば「終わりの見えない通信待ち」です。

この記事は、そんな「Excel印刷遅い問題」に長年悩まされているあなたを救うための、プロ直伝の解決策を網羅した「完全バイブル」です🕵️‍♀️

単なる「設定変更の方法」だけでなく、「なぜ遅くなるのか?」という仕組みの裏側から、企業のIT管理者レベルの深い知識、そして万が一の時のトラブルシューティングまで。

PCが苦手な方でも実践できる具体的な手順に落とし込みながら、徹底的に、かつ分かりやすく解説していきます。

15,000文字を超えるこの長旅を終える頃には、あなたのExcelは生まれ変わったようにサクサク動き出し、あの「アクセス中」の文字を見ることは二度となくなるでしょう。

私と一緒に、一つずつ順番に設定を見直して、あの一瞬でプレビューが出る「感動的なサクサク感」を取り戻しましょうね!🥰

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目次(気になるところをクリック)
  1. 【序章】なぜExcelだけ「プリンターにアクセス中」で止まるの?原因をサクッと理解!
    1. Excelと他のソフトの決定的な「性格の違い」
    2. ネットワークプリンターという「遠い存在」
  2. 【解決策チェックリスト】あなたの環境に合うのはどれ?
  3. 【解決策1:最速】「通常使うプリンター」を仮想プリンターに変えちゃおう!
    1. 「Microsoft Print to PDF」をデフォルトにする意味
    2. 設定手順(Windows 10/11共通・完全図解)
    3. この方法のメリットとデメリット:運用でカバーするコツ
  4. 【解決策2:根本治療】プリンターポートを「TCP/IP」に変更する
    1. 諸悪の根源?「WSDポート」という不安定要素
    2. ステップ1:プリンターのIPアドレスを調べる
    3. ステップ2:ポートをTCP/IPに変更する(設定手順)
  5. 【解決策3】Excelの設定を見直し!アドインとファイルを疑え
    1. 不要なアドインを無効化する(ダイエット作戦)
    2. 「改ページプレビュー」の罠
    3. メタボファイル対策:画像とオブジェクトの圧縮
  6. 【解決策4】PCの再起動ができない時に!「スプーラー」再起動の裏技
    1. Print Spoolerの再起動手順(管理者権限が必要です)
  7. 【解決策5】最終手段!ドライバーの完全削除と再インストール
    1. ドライバーの完全削除(プリントサーバープロパティ)
  8. 【Q&A】それでも直らない!?そんな時のチェックポイント
    1. Q1. 特定のHub(ハブ)に繋いでいる時だけ遅いです。
    2. Q2. Excel 2013や2010を使っています。
    3. Q3. 会社の方針で「Print to PDF」を既定にするのが禁止されています。
  9. 補足:AI時代における「ドキュメント管理」の視点
  10. まとめ:Excelの「アクセス中」は設定次第でゼロにできる!

【序章】なぜExcelだけ「プリンターにアクセス中」で止まるの?原因をサクッと理解!

 

具体的な解決策を実行する前に、まずは敵を知りましょう。 「なんでこんなことが起きるの?」っていう原因の全体像を、ざっくりと、でも正確に理解しておくことが重要です。

原因を知れば、どの対策が自分の環境に最適か、すぐに判断できますし、同僚に聞かれた時にも「これはね…」とドヤ顔で説明できるようになりますからね!✨

Excelと他のソフトの決定的な「性格の違い」

不思議に思ったことはありませんか? 「Wordで数百ページのドキュメントを印刷する時はすぐにプレビューが出るのに、なんでExcelはたった数行の表を印刷するだけで止まるの?」と。

実はこれ、Excelというソフトが持っている「真面目すぎる性格」が原因なんです。

WordやPowerPointは、ある意味で「大雑把」です。 「だいたいA4サイズの中に収まっていればいいよね」というスタンスで画面を表示しています。

しかし、Excelは違います。 Excelは「表計算ソフト」としての誇りを持っています。セルの高さ、幅、文字の配置、改ページの位置…。これらを「1ピクセルもズレることなく、正確に紙に再現したい」と強く思っているんです。

そのため、あなたが印刷プレビューを開こうとした(Ctrl + Pを押した)その瞬間、Excelは大慌てで、設定されている「通常使うプリンター」に対して電話をかけ始めます。

📞Excel:「もしもしプリンターさん!今から印刷したいんですけど!」 📞Excel:「あなたの解像度はいくつですか? 余白の最小設定は何ミリまで攻められますか?」 📞Excel:「このフォントを使いたいんですけど、あなたの内蔵フォントでいけますか? それとも画像として送ったほうがいいですか?」

…と、ものすごい勢いで「質問攻め」をするんです。 この情報のやり取り(問い合わせ)が完了して、プリンターからの「OK、こういう設定でよろしく!」という返事が返ってくるまで、Excelは画面を描画することができません。

これが、Excelだけが異常に遅くなる根本的な理由です。

ネットワークプリンターという「遠い存在」

ここで問題になるのが、その「電話先(プリンター)」の場所です。

昔のように、PCとプリンターが太いUSBケーブルで直接繋がっていた時代は、このやり取りは一瞬で終わっていました。隣にいる人に話しかけるようなものですからね。

でも、今はどうでしょう? オフィスにはWi-Fiが飛び交い、プリンター(複合機)は廊下の向こう側や、別のフロアにあることも珍しくありません。

Excelが問い合わせをする相手は、「ネットワークの向こう側」にいるんです。

もし、そのプリンターが「省エネモード」に入っていて寝ていたら? もし、他の誰かが大量の印刷をしていて回線が混雑していたら? もし、会社のWi-Fiの調子がちょっと悪かったら?

📞Excel:「……(もしもーし?)」 📞Excel:「……(あれ、返事がないなあ)」 📞Excel:「……(起きるまで待つか…)」 💻あなた:「早くしてよ!!(激怒)」

これが「プリンターにアクセス中」という表示の正体です。

PCが重いわけでも、Excelが壊れているわけでもありません。 ただひたすらに、律儀なExcel君が、遠く離れたプリンターさんからの返事を、受話器を握りしめて待っている…。 その「待ち時間」が、あのプログレスバーなんです。

そう考えると、ちょっとだけExcelが可愛く…いや、やっぱりイライラしますよね(笑)。

この構造的な「待ち時間」をなくすためには、大きく分けて2つのアプローチがあります。

問い合わせ先を「近く(PC内部)」に変えてしまう(解決策1)

問い合わせの回線(設定)を「高品質」なものに変える(解決策2)

さあ、仕組みが分かったところで、具体的な設定変更の手順を見ていきましょう!

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【解決策チェックリスト】あなたの環境に合うのはどれ?

 

今回は、誰でもできる初級編から、システム管理者が行うような上級編まで、5つの解決策を用意しました。 以下のチェックリストを参考に、上から順番に試してみることを強くおすすめします👍

優先順位 対策内容 難易度 効果の期待値 こんな人におすすめ
1 「Microsoft Print to PDF」を既定にする ★☆☆ ★★★★★ 全人類におすすめ!まずはコレを試して。
2 スプーラーサービスの再起動 ★★☆ ★★★☆☆ 急に遅くなった、再起動できない時に。
3 Excelのアドイン整理・画像圧縮 ★★☆ ★★★☆☆ 特定のファイルだけ遅い場合に有効。
4 プリンターポートをTCP/IPに変更 ★★★ ★★★★☆ 根本解決したい人、IT担当者向け。
5 ドライバーの完全削除と再インストール ★★★ ★★★★☆ 何をやってもダメな時の最終手段。

 

準備はいいですか? まずは、一番簡単で、一番効果があり、そして多くの人が見落としている「鉄板」の方法からやってみましょう!

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【解決策1:最速】「通常使うプリンター」を仮想プリンターに変えちゃおう!

 

この方法は、いわば「発想の転換」です。 多くのユーザーにとって、この設定一つでストレスは完全にゼロになります。

「えっ、普段使うプリンターを変えちゃっていいの? 印刷できなくなるんじゃないの?」って不安に思うかもしれません。 でも、大丈夫です。印刷できなくなるわけではありません。

「Microsoft Print to PDF」をデフォルトにする意味

物理的なプリンター(会社の複合機など)ではなく、PC内部に最初から入っている「Microsoft Print to PDF」などの「仮想プリンター」を、Windows上の「通常使うプリンター」に設定します。

仮想プリンターとは、その名の通り、実体のないソフトウェア上のプリンターです。 PCの中に住んでいて、印刷データを紙に出す代わりに、PDFファイルとして保存する機能を持っています。

これを「通常使うプリンター」に設定するとどうなるか?

先ほどの「電話」の例で考えてみましょう。

Excelが「Ctrl + P」で印刷プレビューを作ろうとした時、問い合わせ先は「遠くのネットワークプリンター」から、「自分のPCの中にいる仮想プリンター」に変わります。

通信ケーブルを通る必要も、Wi-Fiの電波を探す必要もありません。 同じPCのメモリの中で、超高速でやり取りが行われます。

📞Excel:「もしもし!余白どうなってる?(0.0001秒で到達)」 💻仮想プリンタ:「A4サイズだよ!いつでもOK!(0.0001秒で即答)」

その結果、通信待ちという概念自体が消滅し、Excelは「0秒」で瞬時にプレビューを表示できるようになるんです!✨

これこそが、私たちが求めていた「サクサク感」です。

設定手順(Windows 10/11共通・完全図解)

それでは、実際の設定手順を見ていきましょう。 Windows 10でも11でも基本は同じですが、Windows 11には「ちょっとした罠(自動設定)」があるので、そこだけ注意してくださいね。

  1. まず、キーボードの「Windowsキー(田んぼのマーク)」を押しながら「I(アイ)」を押して、「設定」画面を開きます。
  2. メニューの中から「Bluetooth とデバイス」(Windows 10の場合は「デバイス」)をクリックします。
  3. 右側のメニューから「プリンターとスキャナー」を選択します。
  4. プリンターの一覧が表示されます。この中に「Microsoft Print to PDF」があることを確認します。(もしなければ、「Microsoft XPS Document Writer」でも代用可能です)
  5. 【ここが超重要!】 Windows 11の場合、一覧の下の方にある「Windows で通常使うプリンターを管理する」というスイッチを探してください。これが「オン」になっていませんか?

    もしオンになっていたら、必ず「オフ」にしてください。 これがオンだと、あなたが最後に使ったプリンターをWindowsが勝手に「通常」に切り替えてしまい、いつの間にか設定が元に戻ってしまうからです😱

  6. 一覧から「Microsoft Print to PDF」をクリックします。
  7. 画面の上の方にある「既定として設定する」(Windows 10の場合は「管理」→「既定として設定」)ボタンをクリックします。
  8. プリンターの状態が「既定」に変わったことを確認して、設定画面を閉じます。

 

これで設定は完了です! Excelを開いて、適当なファイルで印刷プレビュー(Ctrl + P)を出してみてください。

どうですか? あのイライラする「アクセス中」のダイアログが出ずに、パッと画面が変わりましたよね? まるでローカルにあるファイルを開いたかのような、感動的な速さじゃないですか?😭✨

この方法のメリットとデメリット:運用でカバーするコツ

この方法は最強の解決策ですが、運用上の注意点が一つだけあります。

それは、「実際に紙に印刷したい時だけ、プリンターを選び直す必要がある」という点です。

「通常使うプリンター」がPDFになっているので、そのまま「印刷」ボタンを押すと、「名前を付けて保存」の画面が出てきてしまいます(PDFを作ろうとするので)。 なので、紙に出す時は、プリンターの選択リストから、いつもの複合機(CanonやRicohなど)を選ぶ必要があります。

「えー、それって面倒くさくない?」

そう思ったあなた。ちょっと冷静に考えてみてください。

あなたの普段の業務で、「プレビューを確認する回数」と「実際に紙に出す回数」、どっちが多いですか?

「レイアウトを確認したい」 「1ページに収まっているか見たい」 「文字切れがないかチェックしたい」

おそらく、圧倒的に「プレビューを見る回数」の方が多いはずです。

その都度プリンターを選ぶ「数クリックの手間」と、毎回のプレビュー表示にかかる「数十秒〜数分の待機時間」。 どちらがあなたの精神衛生にとって悪影響でしょうか? どちらが業務効率を下げているでしょうか?

間違いなく、後者の「待機時間」ですよね!

「プレビューはサクサク確認して、最後に一度だけプリンターを選んで印刷する」。 この新しい習慣を身につけるだけで、あなたのExcel業務は驚くほど快適になります。

💡 ちょっとした裏技:クイックアクセスツールバー

Excelの画面左上にある「クイックアクセスツールバー」に、「印刷プレビューと印刷」ボタンを追加しておくと便利です。

これをクリックするだけでプレビュー画面に飛べるので、Ctrl+Pを押すよりもさらに直感的になりますよ!

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【解決策2:根本治療】プリンターポートを「TCP/IP」に変更する

 

「毎回プリンターを選び直すのはやっぱり面倒くさい!」 「私はIT管理者だから、社員50人分の設定を根本的に直してあげたい!」 「PDF設定に変えたら、他の人が使う時に『印刷できない!』って混乱しちゃった…」

そんなプロフェッショナルな思考を持つあなたには、この方法が正解です。 これは意外と知られていない、ネットワーク設定のチューニングテクニックです。

ネットワークの知識が少し必要になりますが、手順通りにやれば誰でもできます。 これを設定すれば、「いつものプリンターを通常に設定したままで、高速化を実現」できます。まさに理想的な解決策です。

諸悪の根源?「WSDポート」という不安定要素

最近のWindows(10以降)は非常に賢くなりました。 ネットワーク上に新しいプリンターがあると、ドライバーをインストールしなくても、自動で見つけて「使える状態」にしてくれます。

この時、Windowsが自動設定で使う接続方式(ポート)が、「WSD(Web Services for Devices)」というものです。

WSDは、セットアップが楽で、双方向通信(インク残量が見えるなど)も得意というメリットがあります。 しかし、その反面、ネットワーク環境によっては「返事が遅い」「通信が途切れる」「スリープからの復帰に失敗する」といった気まぐれを起こしやすいという欠点も持っています。

特に、Wi-Fi環境や、PCの台数が多いオフィスでは、このWSDポートの不安定さが顕著に出ます。 これがExcelの「アクセス中」を長引かせる真犯人であるケースが、現場では非常に多いんです。

これを、昔ながらの頑丈な土管である「Standard TCP/IP ポート」に変更します。 これは、プリンターの「住所(IPアドレス)」を直接指定して、余計な会話をせずにデータを送りつける方式です。

これにより、通信を安定させ、応答速度を劇的に改善できるんです!

ステップ1:プリンターのIPアドレスを調べる

ポートを変更するには、プリンターの「住所」であるIPアドレス(例:192.168.1.100 や 10.0.0.5 など)を知る必要があります。

調べ方はいくつかあります。

プリンター本体で確認する(確実): 複合機のメニュー画面で「設定」→「ネットワーク設定」→「TCP/IP設定」などを開くと表示されます。または、「設定情報印刷(コンフィグレーションページ)」を印刷すると、紙に書いてあります。

今のPC設定から推測する: 「プリンターのプロパティ」の「ポート」タブを見て、WSDポートの説明欄にIPアドレスが書いてあることがあります。

ステップ2:ポートをTCP/IPに変更する(設定手順)

IPアドレスが分かったら(ここでは仮に 192.168.1.100 とします)、いよいよ設定変更です。

  1. コントロールパネル」を開きます。

    (Windowsキーを押して「con」と入力すると検索候補に出てきます。「すべてのアプリ」から探すより早いです!)

  2. 「ハードウェアとサウンド」の下にある「デバイスとプリンターの表示」をクリックします。
  3. 対象のプリンターアイコンを右クリックし、メニューから「プリンターのプロパティ」を選択します。

    ※注意! 一番下の「プロパティ」ではありません。「プリンターのプロパティ」を選んでください。ここ、テストに出ます!🔍

  4. 新しいウィンドウが開いたら、「ポート」タブをクリックします。
  5. 現在チェックが入っているポート(行)を見てください。

    「ポート」の列が WSD-xxxx… となっていて、「説明」の列に WSD Port と書かれていませんか?

    もしそうなら、ビンゴです!あなたの遅延の原因はこれです!🎯

  6. 右下にある「ポートの追加」ボタンをクリックします。
  7. 「利用可能なポートの種類」から「Standard TCP/IP Port」を選択し、「新しいポート」ボタンをクリックします。
  8. ウィザード画面が出たら「次へ」を押します。
  9. 「プリンター名またはIPアドレス」の欄に、先ほど調べたIPアドレス(例:192.168.1.100)を入力します。

    (ポート名は自動で入力されるのでそのままでOKです)

  10. 「次へ」を押して、しばらく待ちます。Windowsがプリンターを探しに行きます。
  11. 「完了」画面が出たら「完了」を押してウィザードを閉じます。
  12. 元の「ポート」タブの画面に戻ります。

    今追加したIPアドレスのポートにチェックが入っていることを確認して、右下の「閉じる」または「適用」→「OK」を押します。

 

お疲れ様でした! この変更を行うと、Excelは不安定なWSDという通訳を通さず、IPアドレスという住所にダイレクトに荷物を届けるようになります。

結果として、ネットワークプリンターのままでも「アクセス中」の時間が大幅に短縮されることが多いんです。 これで「選び直し」の手間からも解放され、かつ高速化も実現できる、まさにプロの仕事ですね!👏

⚠️ 管理者向け:IPアドレスの固定について

この設定を行う場合、プリンター側のIPアドレスは「固定(Static)」にしておくことを強く推奨します。

DHCP(自動取得)のままだと、停電などでプリンターの電源が落ちた際にIPアドレスが変わってしまい、「印刷できない!」というトラブルになる可能性があります。

ルーター側でMACアドレスバインディングをするか、プリンター本体の設定で固定IPを割り当てておきましょう。

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【解決策3】Excelの設定を見直し!アドインとファイルを疑え

 

プリンター側の問題ではなく、Excel自体が重い荷物を背負いすぎていて、動きが鈍くなっているケースも考えられます。

特に、「特定のファイルを開いた時だけ遅い」とか、「最近新しいソフトを入れたら遅くなった」という場合は、ここを疑うべきです。

不要なアドインを無効化する(ダイエット作戦)

アドインとは、Excelに機能を追加する「拡張パーツ」のことです。 これらは便利なんですが、Excelの起動時や印刷時にバックグラウンドで動き出し、「ちょっと待って!私も仕事するから!」と割り込んでくることがあります。

特に悪さをしやすいのが、以下のようなアドインです。

PDF変換ソフトのアドイン(Acrobat,いきなりPDFなど)

会計ソフトやERP連携のアドイン

はがき作成ソフトのアドイン

Bluetooth送信関連のアドイン

これらを整理して、Excelをダイエットさせてあげましょう。

  1. Excelを開き、「ファイル」タブ → 「オプション」をクリックします。
  2. 左メニューから「アドイン」を選択します。
  3. 画面下部の「管理」プルダウンメニューが「Excelアドイン」になっていることを確認し、「設定」ボタンを押します。
  4. 表示されたリストの中で、明らかに不要なもの、または最近インストールした心当たりのあるもののチェックを外して「OK」を押します。
  5. これでも直らない場合、先ほどの「管理」プルダウンメニューを「COMアドイン」に変えて「設定」を押し、同様にチェックします。(PDF変換系はこっちにいることが多いです!)

 

「改ページプレビュー」の罠

Excelの表示モード、「改ページプレビュー」のまま作業していませんか?(印刷範囲が青い枠線で囲まれていて、背景がグレーになっているあの画面です)。

「印刷範囲が分かりやすいから」という理由で常にこのモードにしている人も多いですが、実はこれ、パフォーマンス的には最悪なんです。

改ページプレビューモードでは、データを編集(セルに数字を入れたり、行を削除したり)するたびに、Excelはバックグラウンドで「今の変更でページがズレてないかな? プリンターに聞いてみよう!」という再計算を常に行っています。

つまり、常に「プチ・印刷プレビュー」を実行しているようなものです。

作業中は可能な限り「標準」ビューを使用し、印刷の直前だけプレビューを確認する習慣をつけるだけでも、体感速度はグッと向上しますよ! (表示タブ → ブックの表示 → 「標準」をクリックです!)

メタボファイル対策:画像とオブジェクトの圧縮

「このファイルだけ、異常に遅い…」 「他のファイルはサクサクなのに、これだけプレビューに1分かかる…」

そんな時は、そのファイル内に「高解像度の画像」が大量に貼り付けられていないかチェックしてください。

最近のスマホで撮った写真は、1枚で数メガバイトあります。 これをそのままExcelに何枚も貼り付けると、ファイルサイズはあっという間に数十メガ、数百メガに膨れ上がります。

印刷プレビューを作る時、Excelはこの巨大な画像データを全てメモリに展開し、プリンター用のデータに変換しようとします。そりゃあ遅くなりますよね。

  1. ファイル内の画像をどれか一つ選択します。
  2. リボンメニューに出てくる「図の形式」タブをクリックします。
  3. 「調整」グループにある「図の圧縮」をクリックします。
  4. 「解像度」の選択肢から「印刷用(220 ppi)」などを選択します。(「電子メール用」だともっと軽くなりますが、画質は落ちます)
  5. 「この画像の未適用」のチェックを外します。(=これでファイル内の全ての画像に一括適用されます!)
  6. 「OK」を押して保存します。

これでファイルサイズが劇的に小さくなります。 50MBあったファイルが、2MBくらいになることもザラです。 軽くなれば、当然プリンターへ送るデータ量も減るので、プレビューが一瞬で出るようになります!

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【解決策4】PCの再起動ができない時に!「スプーラー」再起動の裏技

 

「今までは速かったのに、今日急に遅くなった!」 「さっき印刷エラーが出てから、ずっとおかしい…」 「PCを再起動すれば直りそうだけど、作りかけの資料がいっぱいで再起動できない…(泣)」

そんな絶体絶命のピンチには、Windowsの印刷管理機能である「Print Spooler(プリントスプーラー)」サービスだけを再起動させる、とっておきのテクニックがあります。

スプーラーとは、PCからプリンターへ送るデータを一時的に溜めておく「ダム」のような役割をしています。 印刷エラーが起きると、このダムに壊れたデータが詰まってしまい、後続の処理(Excelのプレビューなど)が全部せき止められてしまうことがあるんです。

PC全体を再起動しなくても、この「ダム」だけを決壊させて掃除すれば、流れは元通りになります。

Print Spoolerの再起動手順(管理者権限が必要です)

  1. キーボードの「Windowsキー」+「R」を同時に押して、「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開きます。
  2. 名前に「services.msc」と入力してEnterキーを押します。
  3. 「サービス」というウィンドウが開き、歯車のアイコンがズラーッと並びます。
  4. 名前の列をクリックしてアルファベット順にし、「Print Spooler」を探します(Pの欄にあります)。
  5. 「Print Spooler」を見つけたら右クリックし、メニューから「再起動」を選択します。
  6. 「サービス コントロール」という小さな窓が出て、バーが動きます。数秒で終わります。
  7. 完了したら、Excelに戻って印刷を試します。

 

これは、印刷待ちのデータ(ジョブ)が詰まってしまった場合や、ドライバーの通信が一時的にハングアップしている場合に非常に有効な「特効薬」です。

私も社内ヘルプデスク時代、この操作だけで何百人もの「印刷できない!」という悲鳴を解決してきました。 覚えておくと、いざという時に「あ、それ直せるよ(カチャカチャ…ッターン!)」と、職場のヒーローになれますよ!🦸‍♀️

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【解決策5】最終手段!ドライバーの完全削除と再インストール

 

ここまでの4つの方法を全て試しても改善しない場合…。 残念ながら、あなたのPCに入っているプリンタードライバーそのものが破損しているか、Windows Updateの影響でシステムと不整合(相性問題)を起こしている可能性が高いです。

こうなると、小手先の設定変更では直りません。 「破壊と再生」が必要です。

ただし、単にコントロールパネルから「デバイスの削除」をするだけでは不十分です。 Windowsは親切心で、一度インストールしたドライバーの情報を内部に残そうとするからです(次に接続した時にすぐ使えるように)。 この「残った古い情報」が邪魔をしている可能性があるので、裏メニューを使って完全に消去します。

ドライバーの完全削除(プリントサーバープロパティ)

  1. 「コントロールパネル」→「デバイスとプリンターの表示」を開きます。
  2. プリンター一覧の中から、どれでもいいので適当なプリンターを1回クリックして選択状態にします。
  3. すると、画面上部のメニューバーに「プリントサーバープロパティ」というボタンが現れます。(普段は隠れているレアメニューです!)
  4. これをクリックし、「ドライバー」タブを開きます。
  5. インストールされているドライバーの一覧が表示されます。不具合を起こしていると思われるメーカーのドライバーを選択します。
  6. 削除」ボタンを押します。
  7. 「ドライバーの削除」という選択画面が出ます。ここで「ドライバーとドライバーパッケージを削除する」を選択して「OK」を押します。

    (「ドライバーのみ」だと、ファイルが残ってしまい意味がありません!)

  8. 警告が出ますが、「はい」を押して完全に消去します。

    ※もし「使用中です」と出て削除できない場合は、解決策4の「Print Spooler」を一度「停止」させてから試すか、PCを再起動した直後にやってみてください。

 

この作業が終わったら、必ずPCを再起動してください。 そして、プリンターメーカー(Canon, Epson, Ricoh, FujiFilm, Brotherなど)の公式サイトに行き、あなたのOS(Windows 10/11 64bitなど)に合った最新のドライバーをダウンロードして、ゼロからインストールし直します。

この時、「ユニバーサルドライバー」や「Genericドライバー」ではなく、機種専用のドライバー(LIPS LX, ART EX, RPCSなど)を選ぶと、より安定することがあります。

手間はかかりますが、これはPCを初期化する次に強力な解決策です。 まっさらな状態で通信できるようになり、嘘のように遅延が解消されることがありますよ。

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【Q&A】それでも直らない!?そんな時のチェックポイント

 

ここまでやってもダメな場合、原因はPCの外側にあるかもしれません。 よくある落とし穴をQ&A形式でまとめました。

Q1. 特定のHub(ハブ)に繋いでいる時だけ遅いです。

A. ハブの故障か、速度低下を疑いましょう。

安いスイッチングハブや、古いWi-Fiルーターを経由している場合、そこで通信が詰まっている可能性があります。PCを壁のLANポートに直結してみて改善するなら、ハブの買い替えが必要です。

Q2. Excel 2013や2010を使っています。

A. さすがに古すぎるかもしれません…。

サポート切れの古いOfficeは、最新のWindows 10/11の印刷システムと相性が悪いことがあります。特に64bit版のWindowsで32bit版の古いOfficeを使っているとトラブルが多いです。Microsoft 365などへの乗り換えを検討すべき時期かもしれません。

Q3. 会社の方針で「Print to PDF」を既定にするのが禁止されています。

A. マクロ(VBA)で解決する手があります。

「印刷する時だけ一時的に通常使うプリンターを切り替える」というマクロを組むことで、普段はPDFプリンターにしておき、ボタンを押した時だけ指定のプリンターに出力することが可能です。IT部門に相談してみましょう。

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補足:AI時代における「ドキュメント管理」の視点

 

ちょっと余談ですが、この「Excel印刷遅い問題」の解決は、これからのAI時代においても非常に重要な意味を持ちます。

今、GoogleのSGE(Search Generative Experience)や、ChatGPT Searchといった「AI検索」が急速に普及しています。 ユーザーは、単に「印刷が遅い」と検索するだけでなく、より具体的で専門的な解決策を求めるようになっています。

例えば、 「Excel ネットワークプリンター 遅延 解消 レジストリ DisableWSD」 「Windows11 スプーラー 再起動 バッチファイル」 といった検索ワードです。

この記事で解説しているような、「なぜ遅くなるのか(通信待機)」「どうすれば回避できるのか(Print to PDF, TCP/IP)」という深い知識を持っていることは、単なるパソコントラブルの解決だけでなく、「ITリテラシーの底上げ」に繋がります。

もしあなたが企業のIT担当者や、チームのリーダーであれば、今回の「Microsoft Print to PDFを既定にする」というテクニックを、社内のFAQやマニュアルに記載しておくことを強くおすすめします!

「Excelが遅い!PCを買い替えてくれ!新しいハイスペックマシンじゃないと仕事にならない!」 という社員からの悲鳴混じりの問い合わせ。

その多くが、実は数十万円のPC投資をする必要なく、この設定変更ひとつで解決し、ハードウェアコストの削減にもつながるからです。

「マシンのせいにする前に、設定を見直す」。 この姿勢こそが、DX(デジタルトランスフォーメーション)の第一歩かもしれませんね。

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まとめ:Excelの「アクセス中」は設定次第でゼロにできる!

 

15,000文字近い長旅にお付き合いいただき、本当にお疲れ様でした! そして、最後まで読んでくれてありがとうございます。

Excelの「プリンターにアクセス中」問題。 一見すると地味なトラブルですが、毎日積み重なれば、あなたの貴重な人生の時間を何時間も、何十時間も奪っていく「時間泥棒」です。

でも、もう大丈夫。 今のあなたは、その原因と対策を完全に理解した「マスター」です。

最後に、今回のポイントをもう一度、頭に刻み込んでおきましょう。

✅ 快適なExcel環境を取り戻すための極意

  • 正体を知る: 遅延の原因は、PCのスペック不足ではなく、ネットワークプリンターへの「返事待ち」です。Excelが律儀すぎるのが悪いんです。
  • 最強の解決策: 「Microsoft Print to PDF」を通常使うプリンターにする。 これだけで9割の人は解決します。印刷する時だけプリンターを選び直す習慣をつけましょう。
  • プロの解決策: ポートを「WSD」から「Standard TCP/IP」に変更して通信を安定させる。IPアドレスを指定して、迷子をなくしましょう。
  • その他の技: 不要なアドインの削除、画像の圧縮、困った時のスプーラー再起動。これらを組み合わせれば、どんな遅延も怖くありません。

「たかが数秒の待機時間」と思うかもしれません。 でも、その数秒のストレスがなくなるだけで、仕事のリズムは驚くほど良くなります。

まずは騙されたと思って、ご自身のPCで「解決策1」を試してみてください。 そして、Ctrl+Pを押した瞬間にパッと画面が切り替わる、その「サクサク動く快感」を体感してください。

きっと、「うわっ、速っ!」と声が出るはずです。

そして、その効果を実感できたら、ぜひ周りの困っている同僚にも教えてあげてください。 「あ、それ直せるよ」と颯爽と設定してあげれば、あなたは間違いなくオフィスの救世主になれるはずです。

快適なExcel環境を取り戻して、本来のクリエイティブな業務に集中できる時間を増やしましょう! あなたの仕事がもっとスムーズに、もっと楽しく進むことを、心から応援しています!💪✨

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